水車小屋
神奈川の里山で出会った水車小屋。
使えるようになるといいなあ〜
隠れた名建築。
昨日は神奈川県某町の里山を楽しくする術についての打ち合わせ。
朝熱が38.7℃あったが、初めて会う方々との約束だったので、文字どおりよろけながら打ち合わせに出向く。これも修行だ。
午前中は打ち合わせ、午後は現地の里山を2〜3時間練り歩く。
熱があるのは相変わらずだったが、身体が気持ちよいと言っていた。
まさにここは里山。
小高い山があり、水があり、様々な自然の相。
生命のにぎやかな地だ。
そして、人間との調和のとれた関係を求めている。
ここで何をしかけていこうか。当面の宿題。
さて、帰宅後はごはんを食べる力もなく、すぐさま就寝。
そしたら夜中汗がびっしょり。一気に毒素を排泄。
昼までにほぼ‘みそぎ’は終了した。
多少頭はふらふらするものの、とてもさわやかな気分だ。
高熱をおして行った仕事だが、かえって里山の空気と陽の光が‘薬’のように感じた。
ここは山梨県北杜市の黒森というところ。
私の属しているNPO法人「えがおつなげて」が、ここを舞台の一つに、都市農村交流事業に取り組んでいます。
その一環として、手入れが行き届いていない山の資源を利用して、なにかおもしろいことしようという話になりました。
手始めに、山の見学。その後それぞれのアイディアをワークショップ形式で持ち寄りました。
山の見学。
このあたりの山の状況は、
・何しろカラマツが多い
・ところどころアカマツが
・また、ところどころ、ナラやクリ等の広葉樹が
・上のほうに行くと、シラカバがポツポツと
・沢に近づくと、クルミがポツポツと
といったところです。
スギ、ヒノキの林より、カラマツの林は明るい感じがするのが印象的でした。
そしてそれよりも、やはり広葉樹が多いあたりはさらに明るい感じがしますね。
カラマツ。
このあたりは何しろカラマツが多いので、カラマツを使って何かおもしろいことを考えたいと思います。
こういう厳しい条件のもとでアイディアを出し、何かを生み出す、というのは、昔から好きだなあ。
(実はI邸の設計もそうでした。)
とりあえず、乾燥に時間がかかることだし、11月下旬に100本ほど伐採することにしました。うわさの新月伐採です。
小さな橋を渡ったところに、3畳ばかりの小さな小屋を作る計画が。
小さいけど、伝統構法で、竹小舞かいて、泥壁塗るたてものにチャレンジ!
ファンキーに作りましょう。
10月中旬以降、順次ワークショップやるので、みんな来てね。
温泉とうまい野菜が出迎えてくれます。
もしかしたら生演奏付?
写真で写っているところは、もともと田んぼだったそうです。
草原をかきわけかきわけ、前に進みました。
日本の自然は力強いよ、本当に。
この力強さを生かしたいですね。
山を練り歩いていると、突如不自然なものが目に入ってきました。
砂防ダムです。
ものすごくゴツイ。
こんなゴツイの、本当に必要?
そして砂防ダムに近づくと、あたりにゴミが目立ちます。
この人工物が、人間の心もすさませるのだろうか。
消防署の鐘楼に、こんな看板が。
このような鳴らし方の決まりがあったとは、はじめて知りました。
看板を見ながら、そこに書いてあるリズムをつぶやいてみました。
本日朝、群馬県藤岡にある共和建材さんから瓦が届きました。
共和建材さんの瓦は、K邸でも少し触れましたが、日本で現役で動いているのはもう3基しかない「だるま窯」という窯で焼いているいぶし瓦です。
端的に言うと、土で塗り固めた窯の中で、薪を使って焼く、昔ながらの方法で焼いた瓦です。
瓦が窯の中で置かれる環境が異なるので、若干色ムラができるのですが、この色ムラ具合がいい!のです。
また、釉薬等は使ってません。だから瓦がみるみる水を吸います。
非常に寒い地方だと凍害が気になるかもしれませんが、関東地方で使う分には、むしろ調湿機能と断熱性を発揮するようです。
現に、夏の日でもこの瓦に手を触れても、熱くて触れない、なんてことはありません。小屋裏が涼しくなる所以の一つです。
さらに、瓦自身がこのように「環境適応能力」があるので、非常に長持ちするようです。1,400年前(!)、ほぼ同じ方法で焼いた瓦が、まだ現役で使っている例があるそうです。
家づくりの仕事をしていると、昔の技術のすごさに驚かされることが多いですね。
さて、その藤岡を朝4時に発ったそうで、葉山に6時30分に到着したようです。
意外と近い?いずれにしても朝早くありがとうございます。
そしてその瓦を、隣のHgさんのお庭に置かさせていただくことになりました。
敷地や前面道路にほとんど余裕がないのでどうしようかと思っていましたが、本当にありがたい!
Hgさんも含めてご近所の方にはいろいろとご協力していただき、感謝感謝です。
写真では瓦を運んでいる様子が写っています。
そんなに軽いものではありません。
1枚3㎏します。それが1,000枚以上。
小柄な年配の方が、全て地道に天秤かついでトラックからHgさんの庭先まで運んでいただきました。
1回あたり4枚運んでいたので、1,000枚として250往復。
地味かもしれませんが、すごい!仕事です。