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2007年6月3日

楽しき結が続く〜竹小舞再び〜

カテゴリー: 家仕事塾

カジュアートスペースにて、
第8回家仕事塾開催。

今日は先週に引き続き、竹小舞作業。

今日も楽しく、
手を動かし、口を動かし、
作業しました。

そしてお昼や休憩時間にも、
楽しいお話が繰り広げられた日でした。
(これも家仕事塾の醍醐味)

参加者の方が、
「竹小舞は、人を仲良しにする」
というようなことをおっしゃっていましたが、
そのとおりですね。

人を結ぶ、まさに「結」のしくみ。

・・・・・

さてせっかくなので、
写真付で竹小舞の作り方を解説。

まずは、
メダケを使って、
竹小舞の軸となる部分を作ります。
柱と桁に、メダケの径ほどの穴を掘って、
そこにメダケをたわませて、差し込みます。
そして縦の竹を、
貫に釘で打ち付けます。
これが「間渡し竹」ですね。

その間渡し竹に、
マダケを割ったものを、
棕櫚縄でタテ・ヨコに、
編んでいきます。

近くで見ると、
こんな感じ。

竹の密度が‘混んで’くると、
指がつらくなり、
棕櫚縄を通しにくいので、
内と外に人が立って、
棕櫚縄が行ったり来たり。
こうすると、楽ですね。

だんだんできてきました。

余談ですが、
普通の工事現場ですと、
竹小舞の施工写真を、
なかなかキレイに写すことができません。
その理由は二つ。
一つめは、
竹が編まれたら、
すぐ泥が塗られてしまうこと。
写真のために、工事現場は待ってくれません。
二つめは、
通常外側に足場が組まれているので、
どうしても背景が足場となります。

しかし今回は、
足場がない!
だから竹小舞越しに、
緑が美しく見えるのです。

しかも約2ヵ月、この状態!
暫く、この状態を堪能できるのです。

うれしいなー。

皆さんもせっかくのこの機会、
見に来ませんか?
竹の間をすり抜ける風が、
とても気持ちよいです。

竹小舞作業の間、
三週間前に仕込んだ泥を覗いてみましたが、
早速発酵して、
赤褐色が、緑色に変化していました。
ほのかに田んぼの香り。
私は好きですねえ、この香り。

2007年5月30日

畳床はオモい

カテゴリー: 家仕事塾


皆さん、
昔ながらに作られた畳を
持ち上げたこと、
ありますか?

思ったよりも、とても重いですよね。

畳は、
軽い軽い藁とイグサを折り重ねて
できているはずなのに。

しかしそのヒミツは、
畳を‘サバいて’みれば、
よく分かります。

先日の荒壁土作りの
ワークショップの際、
たくさんの藁が必要なので、
お古の畳をサバいて、
その藁を混ぜたのですが、

大判、小判がザックザク、
といった感じで、
まあ、次から次へと、
藁が出てくること出てくること。

しかし逆に、
あの2寸ばかりの厚さに、
よくあれだけたくさんの藁を
詰め込む技術があるものだと、
感心してしまいました。

一方で、今作られる畳は、
イグサでできた畳表をはがしてみると、
畳床がボードだったり、
あるいは発泡スチロールみたいのだったり、
工業製品のようになってしまって、
こうした藁でできた畳床は、
とても少なくなってしまいました。

確かにそうした畳は、
軽いし、虫は寄りづらいだろうし、
畳干ししなくてもいいだろうし、
また作るのが簡単だから安いだろうし、
現代の私たちにとって
いいと思われる面も多いのでしょうが、

しかし、
こうしてたくさんの藁と、
職人の技が詰まった畳床が
失われようとしていることは、
私たちとって何か大切なもの―
気持ちよさだったり、
あるいはこうして切り刻んだとしても、
命をつないでいけることだったり、
そうしたものを
投げ捨ててしまっているのではないかと、

畳床をザクザク切りながら、
そういう想いにかられるのでした。

2007年5月27日

「結」は楽し〜竹小舞〜

カテゴリー: 家仕事塾


カジュアートスペースにて、
第7回家仕事塾開催!

今回も多くの方に来ていただきました。
ありがとうございます。

さて、今日は竹小舞かき。

先日伐って割いたマダケとメダケを、
棕櫚縄で格子状に組んでいきます。

最初1時間ほどやり方を教えて、
あとは手を動かすのみ!

竹小舞を下地に壁を作るという技法は、
今ほとんど目にすることはなく、
失われつつある建築技術の一つ
という見方もあります。
確かに壁の種類によっていろいろ方法があるし、
奥の深い世界ではあるのですが、
しかし実際にやってみると、
意外(?)にけっこうできてしまうものなのです。

それもそのはず、
昔は家を作るとき、
周りの集落の人たちが集まって、
竹小舞をかいた、と聞きます。

「結」のしくみですね。

今日みたいにみんなでワイワイいいながら、
その家づくりを祝うとともに、
きっと作業を楽しんだことでしょう。

作業自体はどちらかというと地道な仕事ですが、
こうしてみんなでやると、楽しいですね。

そしてその結果組まれた竹小舞は、
感動的に美しい!

過程を楽しみ、
美しい成果を得ることのできる
竹小舞という仕事、
失われていくのはもったいない!ですね。

緑を背景にした竹小舞。
いつも言うことなのですが、
このままとっておきたいと思うほど、
美しいですね。

・・・

それではまた来週も竹小舞やります。
皆さん、来てくださいねー。

2007年5月13日

せいせいどうどう、泥んこ遊び!

カテゴリー: 家仕事塾

カジュアートスペースにて、
第6回家仕事塾開催!

今日は、壁に塗るための
荒壁土作り。

先日採ってきた粘土と短く切った藁に水を加え、
よーくかき混ぜて、できあがり。

みんな、泥んこになりながらの作業です。

今日の作業を知ってか、
今日はたくさんの子どもたちが参加!
10人くらいいたんじゃないかなあ。
参加してくれて、ありがとう!

子どもも大人も、
はだしになって、泥をこねこね。
泥は大人を童心に帰らせます。

それと、
はだしで泥を踏む感触が、
なんともいえず、気持ちいい。

作業後、足の裏は、
心なしかすべすべに。
やはり泥は美容の効果がある?

あららら。
おとうさんに藁のシャワー。

藁も子どもの遊び道具。

女の子たちが、
泥のプールの中で、
何やら遊んでいます。

今日は泥んこ遊びとは別に、
大工の藤間さんが、屋根の野地板貼り。

子どもたちは、
やっぱりこちらの大工仕事にも、興味津々。

ジャングルジムのようにして、
遊んでいます。

高いところではしゃぐ
たくさんの子どもたちをよそ目に、
藤間さんは黙々と野地板貼り。

しかし子ども好きの藤間さんとはいえ、
これだけ間近にたくさん子どもがいると、
気が気じゃなかったろうなあ(笑)。

しばらくこの小屋は、
床の上でもたたかいごっこが始まったり、
‘保育園’状態でした。

とくに、男の子たちは…、ね。
そのまま大工になる?

楽しい楽しい、おやつの時間です。
やっぱり小屋の中で、いただきます。

真ん中で誰か、
頭に紫色の花飾りが。
だあれだー?

・・・

それでは次回は、5月27日。
今度は竹小舞をかきます!

2007年5月10日

里山の恵みをいただきにいく

カテゴリー: 家仕事塾


家仕事塾で作っている小屋の
荒壁土となる材料の調達のため、
鎌倉の農家のKさんがお持ちの里山にうかがいました。

Kさんは、
初回の竹伐りのときにもお世話になった方で、
今建てている小屋は、
何から何までKさん様様です。

しかも、目的は粘土でしたが、
あたりにはたくさんの山菜と筍が。
この時期の里山の恵みを
たくさんいただくことができました。
ありがとうございます!

作業の方は、
約1立米の粘土を運び出す作業だったので、
なかなかの重労働。
足が腰が背中が、筋肉痛です。

しかし五月の爽やかな風が吹く中、
心地よい汗をかきました。

また天気の方は、
天気予報によると午後雨が危ぶまれましたが、
そこは晴女のマキコさんと晴男の私。
里山のほうで作業が終わったとたん雨が降り、
カジュに運び込む時に晴れ間が見えて、
そこで運び終わったとたん、
ザーッと雨が降ってきました。
さすが、です。

2007年4月29日

鎌倉で第3回大工仕事塾開催!

カテゴリー: 家仕事塾


カジュアートスペース主催の大工塾も
今日で3回目。
参加者の刻んだ木材が、
いよいよ上棟です。

上棟前の様子。
参加者と大工の手によって刻まれた木材。

大工の藤間さんの指示のもと、
参加者の皆さんが協力し合って、
木材を一本一本、
パズルのように組み上げます。

上棟!

皆さん、意味もなく(笑)、
上に昇ります。

子どもたちも、
いい「ジャングルジム」ができたとばかり、
群がります。

次は床板貼り。
本来ならば、屋根の野地板から貼るのですが、
今回はある事情で床から。

参加者も、
もちろん釘打ち。

それにしても皆さん、
ノコギリやゲンノウを持つ手が、
2週間前より、
明らかに上手になりましたね!

おやつの時間に床貼り完了。
そこで休憩。
いい光景です。

奉納の舞。

かなかなさん、ありがとうございます!
厚板の踏み心地は、いかがだったでしょう。

先に床を貼った事情は、これでした。

貫板がジャマだったかもしれませんが、
足と顔が分かれて見えて、
かえって面白かったです。

奉納の舞、その弐。
違うか(笑)。

家仕事塾の横では、
鎌倉路地フェスタが開催されていて、
その催しとして(?)、
みんなでサルサのレッスンを受けているところです。

いやー、
今日も楽しかった!

やはり上棟は、
規模によらず、感動的ですね。
しかも、自分たちの手が入っていれば、
なおさら!です。

2007年4月22日

鎌倉で第2回大工仕事塾開催!

カテゴリー: 家仕事塾


先週に引き続き、
鎌倉カジュアートスペースにて、
第2回大工塾開催。

天候が危ぶまれましたが、
さすが、晴れ男の藤間さんと私、
晴れ女のマキコさんが居たので、
終始雨に悩まされることはありませんでした。

今週も引き続き、
大工(藤間さん)指導による道具の使い方教室、
そして、実際の木材の刻み。

ありがたいことに、
先週に引き続き来てくださった方も多かったので、
着々と貫穴、ホゾ穴が作られていきました。

今日はすばらしい助っ人がたくさん。
写真左は、吉岡木材の弟さん。
吉岡木材さんは、ここをはじめ、
きらくなたてものやがよく木材を注文する材木屋で、
神奈川県産材を中心に商っています。
今日はじめて、
自分のところの木材を刻んだそうで、
感慨深げでした。

写真右は、斉藤さん。
私のNPO(えがおつなげて)活動のほうで
たいへんお世話になっている方で、
わざわざ今日、山梨から来てくださいました。

そして何といっても、
ササゴ建設の山田さん(の息子さん)。
きらくなたてものやが基礎工事をお願いしている方です。
ここもキチンと基礎を作るため声をかけたら、
日曜日だというのに、快く来てくださいました。
基礎は我々だけで工事しようと思っていたのですが、
やはりたいへん助かりました。

しかもたくさんのキャベツ持って…
いつもいつも、ありがとうございます。

今日はたまたま(?)、
大工作業の横で、
石窯ピザの試作。

今日参加してくださった方は、
とても美味しいおやつにありつけました。
○○さん、ありがとうございます!
(名前聞くの忘れました)

そして今日は、
藤間さんと吉岡さんの手で、
金輪継ぎが刻まれました。
(写真撮り損ねたので、↑の写真は別の現場のもの)
今回この小屋に金輪継ぎが、3ヵ所あります。
この継ぎ手は、手刻みによる大工仕事ならではですね。
これを試しに継いでみたとき、
高度な大工の技術に、
参加者から感嘆の声が上がりました。

さて次回は29日(日)。
いよいよ上棟です。
床板も貼る予定です。

餅撒くぞー。
踊りもあるぞー。(でいいのかな?)

その日は現地で、
鎌倉路地フェスタというお祭りもあるし、
皆さん来てくださいねー。

2007年4月15日

鎌倉で大工塾開催!

カテゴリー: 家仕事塾

今日は、
カジュアートスペース主催、
家仕事塾の第三弾、大工塾を開催しました。

参加者約10名。
おとなもこどもも、
いろいろな人たちに
参加していただきました。

ところで参加者は、
八割がた女性。
今は女性のほうが、
元気ですね。

さて、作業のほうは、
まず大工道具の使い方から。
工事現場で出た端材を利用し、
ノコギリやノミの使い方を、
大工指導のもと、
午前中、みっちり学びました。

講師の大工は、
現在きらくなたてものやと行動を共にする、
藤間建築工房の面々。
指導の評判も、上々。

そして道具の使い方に慣れたら、
実際に使う材木の刻み。
参加者の皆さんには、
土台の蟻継ぎの部分と、
ホゾ穴を刻んでいただきました。

今年から中学生の男の子も参加。
なかなかいい感じの手つきです。
この歳で、伝統的な木組みの建物の
刻みを体験するとは。
末は大工にしましょう、母さん。

子どもたちには、
意外にも、土の仕事が人気。

私のほうで
実際に建てる場所の
地面をならしていたのですが、
その横で
スコップで遊んだり、
虫やミミズたちとの対面を楽しんだり、
大はしゃぎ。

それにしても近くに住む植木屋のSさん、
飛び入りにしては、タイミングがよすぎます。
地ならしを手伝っていただいたり、
道具を貸していただいたり、
大助かりでした。

それではまた来週(22日)も、
その次の週(29日)もやります。

とくに29日は、
刻んだ木材の棟上、
しかも、
鎌倉路地フェスタの真っ只中で開催!

祭りの中、
サプライズ企画あるかも、です。
乞う、ご期待!

2007年4月13日

大工塾の準備

カテゴリー: 家仕事塾


カジュアートスペースの代表、たなか牧子さんと、
大工の講師をしていただく、
きらくなたてものやと今まさに一蓮托生の大工、
藤間建築工房とで、
日曜日行われる大工塾の準備。

写真は、
先日引き取った古材
洗っている様子。

私はといえば、
建つ場所の地ならし。

まさに鎌倉らしい、
閑静で緑美しいまちのなかで、
土と戯れ、
力仕事を楽しみました。

久々だったので、
今、腰が重い。

しかしこの心地よい疲れが、
生活と動きに、
‘張り’をもたらします。

庭先では、
タンポポが重なるように、
咲き乱れていました。

生活の中に、
‘地’や‘土’があるって、いいなあ。

2007年4月11日

いよいよ大工仕事塾始まります

カテゴリー: 家仕事塾


今週日曜日から、
三週連続で大工仕事塾。

カジュアートスペース主催、
家仕事塾の第三弾、
参加いただく皆さんの手で、
小さなギャラリーを作ってしまおう!
という企画です。

今日は、
吉岡木材さんから材の搬入の立ち会いのため、
たてものを建てる、カジュアートスペースへ。

木が運び込まれると、
いよいよ始まるのだな、
という実感が、沸いてきます。

棟上は、
たてものが大きくとも小さくとも、
その達成感と充実感は、同じ。

今月末が、楽しみだ!