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2010年10月25日

門を塗る

カテゴリー: 八王子や邸


既存の門を改修して
使うことになったのですが、

新規の柱は黒が薄く、
既存の柱は色が燻み、
そんな現况に対し、
木組みの色を
全体的に黒褐色にしたい
という要望をいただいたので、

柿渋を取り扱っている
トミヤマさんの
柿渋コート(古代色)
塗ることにしました。

外部に塗装する場合、
柿渋だと半年くらいで
流れてしまうので、
最近この塗料を
塗ることにしています。

既存の柱は、
ほとんど剝げていたものの、
当初何らかの塗料を
塗っていたみたいで、
ちょっと塗りにくかったですが、
半日かけて
全体が落ち着いた
黒褐色になりました。

最近ちょっとした塗装工事は、
きらくなたてものやが施工、
さんざん柿渋を
塗っていますからね。

建主さんも、
仕事を見てたら
刷毛を持ちたくなったようで、
途中から
お手伝いしていただきました。

2010年10月8日

門の建具が入る

カテゴリー: 八王子や邸

八王子や邸の門に、
建具が入りました。

車や人通りが多い道から
目線をしっかりと遮りたい、

だけど、
重厚な感じではなく、
袖壁の下地窓と呼応した
軽やかな感じにしたいという
建主さんの要望に対し、

建具屋と色々議論した結果、
門の垂木の割付と
ほぼ同じ割付の
舞良戸とすることにしました。

また舞良戸の場合、
舞良桟の割付はもちろんのこと、
板でだいぶ表情が
変わってしまうので、
ここはより上品に見えるよう、
天然の秋田杉を選択しました。

美しい赤味を帯びた
色をしていますが、
時の経過に伴い、
赤が褪せても
それはそれで落ち着いた、
いい感じになるのではないかと
思います。

さて、八王子や邸は、
これでほぼ全てが完了です。

平屋の比較的小さな家でしたが、
建主さん、職人さんと対話しながら、
1年かけてじっくりと
取り組むことができました。

建主さんとの
到底昭和一桁とは思えない
機転の効いた
軽妙かつ深ーい(笑)
やりとりも楽しく、
通うのが楽しい現場でした。

長丁場だっただけに、
終わってしまうと
さみしいですね。

折を見て
用もなく伺って(笑)、
また色々、話に花を
咲かせようと思います。

そういえば
お花の大好きな
建主さんでした。

2010年9月14日

時間とともに顔を変える

カテゴリー: 八王子や邸


先日になりますが、
和室の地窓に、
和紙を太鼓貼りした襖を
取り付けました。

当初の目的は西日を遮り、
畳を保護するためだったのですが、

しかし、
完全に光をふさいでは
面白くないので、

仄かに光を通す仕掛けとして、
通常の襖紙ではなく、
生成り色の和紙を
両面に一枚ずつ
太鼓貼りした襖としました。

そういう意味では、
障子の部類に入るかもしれません。

この襖を入れたおかげで、
光がとても柔らかく
入ってくるだけではなく、

昼間は骨が透けて見え、
暗くなると紙だけが見え、

また朝夕の光の加減で
骨の透け方が異なり、

時間とともに表情が異なるのも
楽しみの一つとなりました。

時間とともに異なる、といえば、
この家の一角に
立派な酔芙蓉があります。

この花も、
朝と夕とで
色が変化します。

こういう要素が
家の中にあると、
「家巡り」が
楽しくなりますね。

2010年9月10日

庭も大詰め

カテゴリー: 八王子や邸

八王子や邸の
庭の工事も大詰め。
あとは門の建具です。

初秋の風が
心地よい日でした。

2010年9月1日

9月始まる

カテゴリー: 八王子や邸


9月が始まりました。

いつもなら
夏の月が過ぎ、
寂しい気持ちが
募る日ですが、

今日も猛暑。

今日伺った
八王子や邸の
瓦の向こうの空も
すっかりまだ夏です。

ただ、
家の中を流れる風と、
午後6時頃の
夕暮れの空が、
かすかに秋の到来を
予感させてくれました。

2010年8月17日

あとは門

カテゴリー: 八王子や邸

今日から仕事復帰。

やはり川に比べて、
陸の上は暑いです。

さて今日は
朝から八王子や邸へ。

家のほうは、
ほとんど落ち着き、
もう今にでも
住める状態。

庭のほうも、
真夏の間に
アプローチと犬走りに大谷石と、
それ以外の大部分に砂利が敷かれ、
風格のある印象となりました。

あとは門です。

門は人を出迎える
最初の「顔」ですからね。

より大事に
いきたいと思います。

2010年8月3日

大谷石敷込完了

カテゴリー: 八王子や邸


先日見学に行った大谷石
門から玄関までのアプローチと
濡れ縁の先に敷き込みました。

石臼と組み合わせて、
楽しいことになっています。

手をかけたのは、
庭師でもなく石屋でもなく、
なんと左官屋の湯田さんたち。

手先が器用なのと、
芸術的センスがあるので、
何でも取り組んでしまう
彼らです。

2010年7月17日

木格子と甕

カテゴリー: 八王子や邸


八王子や邸の玄関左手に、
建主さんが持っていた
土の焼きものを
飾ることにしました。

建具の木格子に、
ふくよかな土の甕。

なかなかいい相性です。

ところで甕の台は、
木と竹で作られているのですが、
本来土を扱う
左官職人の作品です。

左官職人は、
何でもできる
芸術家です。

2010年7月15日

門に土壁

カテゴリー: 八王子や邸


八王子や邸
門の施工が進行中。

正面は
既存のものを生かし、

袖壁は、
従来ブロック塀だったものを
木組みを作って、
壁は竹小舞を下地に、
外壁と同じ、
砂漆喰で
仕上げることにしました。

竹小舞をかくので、
せっかくなので
下地窓を仕込むことにしました。

2010年7月9日

居間に入ると

カテゴリー: 八王子や邸


八王子や邸
廊下から居間に入るとすぐ、

錆色をした
細い鉄の棒で、
軽やかに支えられた松の天板が
目に入ります。

ここは、
食事をしたり、
書き物したり、
友だちとおしゃべりしたり、

日常の様々な活動を
受け止める場所となります。

廊下から見える
ということは、
ここから家全体の
気配が分かる
ということでも
あります。