もう少しでご開帳
毎日賑やかな現場の中、
南側の幅の広い
縁台兼バルコニーが完成し、
あとは縦樋が付けば、
足場が外れます。
足場が外れて
遠目に見える姿が
楽しみ!です。
だけどこうして
毎日賑やかなのも
楽しいなあ(笑)
陽射しがみなぎり、
青の深い空、
昨日体調を崩したので
久しぶりに踏み出した
家の外は、
空の色からは
想像できぬほど、
空気がキリリと
冷えていました。
お昼前、
所用で手広た邸の現場に行くと、
何やら美味しそうな香り、
近所のお昼の匂いかな、
と思ったら、
現場の庭先の
カセットコンロの上に
何やら美味しそうな鍋が。
そういえば数年前は、
こうしてたびたび
お昼現場で
何かやらかしてたなあ(笑)。
今日は現場に
大勢仲間がいたので、
なおさら
あたたまりました。
手広た邸の居間の上に、
サンルームがあるのですが、
その部分の床を、
格子のようなスノコとしています。
熱の行き来や、
スリット状に漏れる光などをねらって
このようにしたのですが、
藤間さんから独立して
初仕事の大工の古口くん、
甲乙梁を格子の割付にしたがって
彫り込むという、
たいへん手間のかかる方法を
とりました。
この方法だとより正確に
水平に床を納めることができます。
手早い方法を考えることも
大事なことと思いますが、
よりよい方へと持っていくために
笑顔で敢えて苦労を選ぶ彼の姿勢は、
とても応援したくなります。
私だけではなく、
この現場は、
他の職人たちも含めて
彼を応援しようという
あたたかい気持ちが
溢れています。
玄関の靴箱をどうしようかと、
大工としばらくの間、
配置や高さ、素材や納めを
現場で合わせながら議論してたら、
いい感じになりそうで、
ワクワクしてきました。
図面とは違うものになりますが、
こうして現場で
お互い知恵を出し合いながら
職人たちと議論し、
結論を出すのも、
職人とともに作る
木の建築の楽しさの一つです。
とくにこの家の棟梁のコグチくんは、
ここにきて様々な「ワクワク」を
仕掛けてくるので、
私も「ワクワク」で
反撃することにしてます(笑)
内法や階段などが決まり、
それに伴って、
壁の下地も決まりがついて、
その場所に木ずり板が
打ち付けられていきました。
竹小舞と同様、
木ずりも土で覆い隠すのが
もったいないと思う
壁の下地です。
とくに、
そこから漏れる光が
美しいです。
いわゆる産廃処理材が
出ないというのも、
ありがたい話です。
昼間の葉山と邸に引き続き、
光の当たり加減で生まれる
格子の表情が面白いのは、
日が暮れてからも同様です。
手広た邸にて、
玄関頭上の井桁に組まれた格子が
闇の中で現場の灯りに照らされ、
妖しい影を映し出していました。