壁兄弟
木ずり部分の左官工事。
さて、どちらが「兄」でどちらが「弟」でしょう。
答えは、左が「兄」。
木ずりに、まず粘りのある土佐漆喰を下地に仕込む。
それが右の状態。
そのうえに中塗り土を塗る。
それが左の状態。
そしてさらに、仕上材を塗る。
外壁に塗られたばかりの土佐漆喰。
乾いたところとそうではないところのまだらが幻影的な感じがする。
「漆喰」だけど、淡い黄色を帯びているのが土佐漆喰の特徴。
これが長い年月をかけてだんだんと白くなってくる。
土佐漆喰とは、塩焼の消石灰に発酵した藁スサを混ぜてしばらく寝かしたもの。
もともと粘りがあり、糊を必要としないこともあって、水に強く、耐久性がある。
さすが雨の多い「土佐」。
風にあおられて酒を楽しむ空間、K邸のバルコニー。
その空間がちゃくちゃくとできつつあります。
ステンレスの屋根の上に、スノコをひいてできあがり。
ステンレスが、妖しく光ります。
K邸の2階から上の外壁は、土佐漆喰塗り。
その下地になる木ずりを打ったところ。
木ずりはあらしともいいます。
ところで、軒樋の銅ですが、さっそく色が落ち着いてきましたね。