ブログ
2005年8月6日

竹小舞に泥が塗られる

カテゴリー: 目黒か邸


先日取り付けた竹小舞を下地に、泥が塗られていきます。
これを何回も塗り重ねていくことにより、壁が作られていきます。
今はせいぜい3センチ厚ですが、結果7センチ厚程度の壁になります。
これがゆくゆくは断熱性と調湿性を発揮することになります。

ところで、壁が作られ始めると、一気に空間のイメージが見えてきますね。

Kさん、破風板にベンガラを塗る

カテゴリー: 目黒か邸


Kさん、破風板、鼻隠しに、自らベンガラを塗りました。
ベンガラ塗りはムラになりやすく、とても難しいのですが、立っているだけでも汗が吹き出るこの暑い中、見事ていねいにきれいに塗りました。
Kさんの家づくりに対する‘愛’を感じます。

建物に使われる泥

カテゴリー: 目黒か邸


粘土と稲藁をよく混ぜ、数ヶ月以上寝かして、できあがり。
それだけです。(5/4付I邸ブログ記事参照)
それで発酵が始まり、粘性の高い泥ができます。
寝かせれば寝かせるほど、粘り強い泥になります。
以上、レシピは簡単にみえますが、今は材料の調達がむずかしくなってしまいました。昔は、ワラも粘土もそのへんで調達できたものですが。

さて、写真のKさんの家で使う泥は、ななんと2年ほどねかした泥。
これに、つなぎのワラを足して使います。

竹小舞がちゃくちゃくと1

カテゴリー: 目黒か邸


これが竹小舞の完成形。
これが泥の中に埋もれてしまうのは、もったいないといえばもったいない。
すき間から風がそよそよと流れ、これだけで心地よいです。とくにこの時期は。
しかし、泥壁をつけてこそ室内の快適な空間が作られますからね、もちろん塗らないわけには行きません。この後すぐ泥をを塗る予定です。
竹小舞の様子をご覧になりたい人は今すぐ!

2005年8月2日

竹小舞に使う竹

カテゴリー: 目黒か邸


手前にあるのが間渡し竹に使うシノダケ。
その向こうがマダケまたはメダケを割いたもの。

家一軒でとてもたくさんの竹を使います。
(これで全部ではありません。)

先日お伺いした「パーマカルチャー」の実践の場で酒匂さんがおっしゃっていましたが、植物としての竹は住環境を調える植物としてとても有効とのこと。

一方で竹は手入れが必要で、定期的に間引く必要があります。
間引かないと竹が密集し、根っこがどんどん外にはびこってしまい、周りに悪影響を及ぼします。

環境を調えるために植え、そして間引く必要のある竹をこうしてうまく建築材料として使えるというのは、良い循環ですよね。

ついでに、タケノコにもありつけます。
文字どおり「おいしい」植物ですね。

しかしこのあたりは、マダケの竹林を見ないなあ。モウソウチクだらけ。
食べ物としての「おいしい」を優先したのかな?
(でも、マダケのタケノコもうまいですよ〜)

竹小舞の取付開始!

カテゴリー: 目黒か邸


伝統構法の醍醐味の一つである竹小舞の取付作業が今日から始まりました。

竹小舞は塗り壁の下地になり、いずれ隠れてしまうものなのですが、できあがると隠すのがもったいないくらい美しい!
この時期はとくに、そのすき間からそよそよと風が入ってきて、なかなか気持ちよいのです。

写真は、竹小舞の「骨」になる間渡し竹を取り付けているところ。
これに割いた竹をくくりつけていきます。
間渡し竹は、細くてしなやかな篠竹を使います。
木造の軸組みに深さ1cmくらいの穴をあけ、そこに間渡し竹をたわませて差し込んでいきます。

2005年7月25日

クスノキ

カテゴリー: 目黒か邸


階段の材料になるクスノキ。
木目のおとなしい木ですが、あたりに樟脳の香りが漂い、とても存在感があります。凛とした気分になる樟脳の香り。Kさんがこの香りをとても気に入り、階段材として使うことになりました。

そしてこのクスノキは、私にとって、今年4月に若くして亡くなられた材木屋の吉岡さんの形見ともいうべき材。
このクスノキを見ると、吉岡さんと木材についていろいろとやり取りしていたことを思い出します。
吉岡さんは、天然乾燥材、そして神奈川県産材にこだわっておられた、とても貴重な方でした。
今は息子さんたちが十分その遺志を継いでおられます。