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2013年1月25日

竣工記念の手ぬぐい

カテゴリー: 二宮し邸

二宮し邸の竣工を記念して、
建主さんから
手ぬぐいをいただきました。

手ぬぐいはいろいろ使えるの
でとてもありがたいです。

真ん中の模様は、
大工の屋号「杏工匠」を表現。

そして上の青い帯は、
みんなで力を合わせて作業した
竹小舞を表現。

あの日々を思い出すなー。

ということで家と同様、
使いこませていただきます。

汚したくは
ないのですが(笑)

2012年12月22日

土間に厨房の歌

カテゴリー: 二宮し邸

おかえりと

言う母の背見て

予想する

ごはんはぼくの

好きなものかな

(撮影:畑拓)

二宮し邸は、
入口の戸を入ると
約7畳の土間があり、

その土間に
厨房があります。

ということは、
家に入ってすぐ厨房。

そこでお母さんが
晩ごはんをを作りながら
帰りを待つ姿を見て、
子どもは育っていきます。

灯りにともる野地板の歌

カテゴリー: 二宮し邸

竹小舞

かいた日の夜も

漆喰を

塗った日の夜も

この屋根の下

(撮影:畑拓)

仲間とともに
竹小舞をかいた日、

休みの日ごとに
現場へ来ては
一人漆喰を塗った日、

恐らく時間を忘れて、
気がつけば
日が暮れていた、という日も
あったことかと思います。

上棟してからまもなく、
屋根ができていたので、

そんな姿を
この屋根は全て
見てきました。

月も交じって

カテゴリー: 二宮し邸

格子戸を

開けて家族を

見上げれば

月も交じって

「おかえり」の笑顔

(撮影:畑拓)

夜家に帰り、
居間のある西側を望むと、

吹抜けの窓から
月が見えたことが
あるそうです。

家に居ながら
家族とお月見。

きっとそこには、
幸せな空気が
流れていることと
思います。

2012年12月21日

黒の木箱と青空の歌

カテゴリー: 二宮し邸

いにしえの

技が拡がる

夢乗せて

黒の木箱は

青空を向く

(撮影:畑拓)

以前も触れましたが、

この家のおかげで、

たとえかけるおカネが少なくても、
情熱と愛情があれば、

職人の手間を要する
伝統的な建築工法を用いて

豊かであたたかな
家族の器を作ることができるのだ、

ということに
改めて気づかされました。

今後若い世代に向けて、
伝統に学び、
風土に根ざした家づくりを
提案していくうえで、

自分にとって
たいへん大切な
経験となりました。

カヤの木はミタ

カテゴリー: 二宮し邸

笑い声、

泣き声、

怒る声、

全て

生涯私は

静かにききいる

(撮影:畑拓)

二宮し邸の
家の芯にあるカヤの木。

この木がここにいる間、
この家で起こる
全てのできごとを
静かに聞き、
見守っていくことでしょう。

2012年12月20日

土壁の波

カテゴリー: 二宮し邸

土壁の

波を眺めて

思い出す

仲間集った

初夏の休日

(撮影:畑拓)

荒壁土仕上げの場合、
竹小舞の縦簾が
透けるように
見えることがあります。

この模様を眺めていると、
まだ土が塗られぬ、
竹小舞の状態の頃、

そして仲間が集まって
賑やかに竹を編んだ日々のことを
思い出します。

2012年12月2日

あたたかな集まり

カテゴリー: 二宮し邸

今日は午後から
二宮し邸の竣工祝い。

家づくりに関わった職人および
その家族たち14名をお招きいただき、

盛大に家の完成を
お祝いしました。

竣工祝いは、
こちらからお願いして
開催していただいているわけではなく、
ご厚意による開催なのですが、

やっぱりこうした機会は、

完成した様子を
上棟や竹小舞かきをはじめ、
作る過程を思い浮かべながら
ゆっくりと楽しみ、

また
お住まいになってからの様子を
しみじみと拝見でき、

さらに建主さんと
仲間の職人たちとの絆を
再確認できる場として、

たいへんありがたく思います。

そして建主さんの手による
心のこもったおいしい料理!

きらくなたてものやの自慢は、
料理の上手な建主さんが
本当に多いってことです。

それはなぜなのか、
考えてみたのですが、

家づくりの時と同様、
料理を作る時も、
溢れんばかりの愛情を
注いでくださるからだと思います。

そんな愛情で包まれた料理と
お住まいの空間で、

外はたいへん寒い日で、
また大きな吹抜けのある家なのですが、

これまた愛情詰まった
床暖房のおかげもあって、

身も心もあたたかな
時間を過ごすことができました。

最後のあいさつでも
申し上げたのですが、

確かにこの家は、
できるだけおカネをかけない
ローコスト住宅でした。

ローコストな分、
構造はいたってシンプル、
また設備仕様もシンプル、

壁は荒壁土仕上げ、

そして手間賃を
少しでも節約するため、
自ら建主さんが
他の家以上に
手間をかけた家でした。

手間をかけただけ、
注がれた愛情、

この家は
その愛情があたたかさとして
ひしひしと感じる家でした。

ものづくりには、
技術も必要、
また現実的におカネも必要、

だけど最も大事なことは、
「愛」だということを
大いに再認識することができました。

そんな「愛」に溢れた場を
設けてくださり、
‘し’さん、
本当にありがとうございました!

建主さんが用意してくださった
料理の一部。

これ以外に
もっとたくさんあったのですが、
すみません、食べるのに夢中で
写真は食べ始めに撮影したこれだけ(苦笑)

ムスコの‘た’くんは、
終始大工の‘こ’さん一家になついて
ご機嫌に遊んでました。

こちらのムスコさんも、
将来大工か?

灯りにともされた
お住まいの様子の一部。

荒壁土は「下地」に留まらず、
仕上げとして美しい素材だな、と、
改めて思いました。

最後みんなで
記念の集合写真!

2012年10月4日

草原の上に立つ黒壁

カテゴリー: 二宮し邸

二宮し邸にて。

草原の上に立つ、
黒壁の家。

スギ板にこの黒色を
色付けする仕事も、
建主さんの手によるものです。

また焼杉にしても、
柿渋コートにしても、
自然な風合いの黒色は

緑が映えるので、
好きです。

気がつけばきらくなたてものやは、
最近外壁をこの仕上げとすることが
多いですね。

今後の外構工事により、
更に緑が深まる様子が
楽しみです。

撮影:畑拓

思い出す場所

カテゴリー: 二宮し邸

二宮し邸にて。

便所の壁は、
荒壁土塗りで
囲われています。

壁の様子をよく見てみると、
竹小舞の縦竹のリズムが
浮き出て見えます。

竹小舞は全て
塗り込めてしまいましたが、

用を足しながら、
みんなで手を動かした
あの日のことを
思い出すことが
できそうです。

撮影:畑拓