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2010年4月9日

アラシ

カテゴリー: 八王子や邸


大工造作工事は、
大詰めを迎え、
仕上げに向けた準備が
ほぼ整いました。

外壁は、
土壁の上に通気層を設けつつ、
下地を作って漆喰塗り。

下地として、
ラスしたと呼んだり、
アラシと呼んだりする
5分厚の板を目透かしに貼り、
その上にラス網を取り付け
モルタルを塗っていきます。

ところで今日は、
建主さんと建具職人と、
主に紙の打ち合わせ。

しかしそこは、
それぞれ趣味人の方々。

もちろん紙の話から始まり、
花の話、刃物の話、
お茶の話、箒の話、
と話題は尽きず、
お昼ごはんの時間を
削ってまで、
結局3、4時間、
話し込んでしまいました。

一見仕事に関係なさそうですが、
こうして建主さんと
様々なお話しをするのも、
いい肥やしになります。

これも仕事の楽しみの
一つですね。

・・・・・

鎌倉か邸見学会、
参加者募集中!

2010年4月6日

鎌倉か邸 竣工見学会のお知らせ

カテゴリー: 鎌倉か邸

ボランティアの力で柿渋を塗り、
小舞をかき、杉板を焼いた
鎌倉か邸が、足かけ約10ヵ月、
ついに今月下旬に竣工します。
(外構工事等一部残)

そこで、建主さんのご好意で、
以下の要領でお引越し直前に
完成見学会を行う運びとなりました。

神奈川県産材による
旋律を意識した木組み、

煤を油で塗り固めた
焼杉板の外観、

竹小舞を下地とする
紅色と黄色の土壁、

その他様々、
伝統の技が織りなす現代の空間を
ぜひ体感していただければと思います。

またこの家は、
少し開いたL字型で庭を囲む
二世帯住宅となっております。

なお、見学会は、
恐れ入りますが、
予約制とさせていただきます。

お越しの際は、
当方からの連絡事項もございますので、
お手数をおかけいたしますが、
以下のアドレスまで

・人数
・お越しになるお時間
・説明会(後述)の参加の有無

を添えて、
4/21(水)までにご連絡ください。

tamotsu.hidaka@kirakunat.com

●●●見学会開催要領

■日時
平成22年4月24日(土)
13:30〜16:00

なお以下の時間、現地にて、
設計趣旨や家づくりの経緯等について、
14:00より1時間程度、説明会を行います。

■場所
神奈川県鎌倉市稲村ガ崎
詳細については、
ご参加のご連絡をいただいた方に、
個別にご連絡させていただきます。

■参加費
無料

それでは皆様、
ご検討のほど何卒よろしくお願いします。

2010年4月4日

碍子

カテゴリー: 鎌倉か邸


この家の電気配線は、
露出する部分が多いので、
基本的に碍子引き。

電気配線のために、
構造体に配線用の穴を
開けないように、
という建主さんのご要望に
応えるために、
碍子引きなのです。

相当古い民家を見てみると、
電気配線は碍子引きが多いですよね。

また伝統構法は、
設備のためのフトコロが
極めて少ないので、
こうして配線・配管を
魅せるという手段が
適しています。

配線が多くなりすぎないように
注意する必要がありますが、
デザイン上も
私はけっこう
気に入っています。

ゆっくり斑に、ゆっくり仕上がる

カテゴリー: 鎌倉か邸


左官で仕上げた壁は、
1〜2週間かけて、
ゆっくりと乾いていきます。

乾く過程で生じる
斑模様。

工事の途中ならではの
状態ですが、
グラデーションが
きれいなので、
このまま取っておきたいような
気もします。

2010年4月1日

海が近いは関係ある?

カテゴリー: 鎌倉か邸


鎌倉か邸の
窓上端の板金は銅。

心なしか
ここは海に近いからか、
銅の色が当初の妖しい輝きから
赤銅色へと落ち着くのが
早いような気がします。

紅壁化進む

カテゴリー: 鎌倉か邸


左官屋の湯田さんたちの手で
壁が仄かに紅い壁となり、
家は温かみを
帯びてきました。

2010年3月31日

幕外れる

カテゴリー: 八王子や邸


月の始めの予報では、
今月末は暖かいと
言っていたような気がするのですが、
その暖かさはどこへやら。

なかなか気温が上がらないので、
先日塗った土壁の乾きが遅く、
ならば、ということで、
足場に架かっていたシートを
外しました。

そのおかげで、
建物の外観の様子が
分かるように。

その外観を完成させるために、
大工の中村さん
今週よりめでたくケガから復帰し、
外部仕上げの下ごしらえを
行っていました。

この家は、
雨と風と、
外気の冷気熱気から身を守るため、
木組みと土壁の上に通気層を設け、
「着物」を羽織るように、
漆喰で仕上げます。

ですので
左官職人が外観を仕上げる前に、
それなりに大工の下ごしらえが
必要となってくるのです。

どんな下ごしらえが必要かは、
追々説明していきたいと思います。

2010年3月30日

敷瓦を割る

カテゴリー: 鎌倉か邸


床に畳一畳分、
敷瓦で仕上げるところがあります。

敷瓦は、
焼くとき反らないように、
2枚抱き合わせで
成型するので、
使う前に、
鏨で割る必要があります。

そこで今日の夕方、
150角の敷瓦
50枚分を割りました。

最初は力強く、
徐々に手加減して叩き、
最後サクッと割れる時の感触が、
何とも気持ちがいいです。

2010年3月29日

六方木の家

カテゴリー: 練馬お邸

2週間前上棟した
板倉の家。

壁の板はおおかた既に仕込まれ、
現在屋根廻りの工事中です。

桧の柱、松の梁、椹の壁は、
いずれも色がおとなしい淡黄色、
四方、いや六方木で囲まれた空間が
ログハウスのように
野趣溢れるというよりは、
上品に見えます。