わかめのれん
所用で現場へ行くと、
玄関先の足場に
暖簾のように
ワカメがぶら下がっていました。
この現場は海が近いので、
大工が休み時間の間、
海辺でわかめを
拾ってきたようです。
今日はあたたかく、
至るところで
春の香りがしますね。
先週まで大工が加工のため、
地元に戻っていて、
現場は静まりかえっていたのですが、
今日は加工された材を
仕上げるため、
建主さんのお友だちや
きらくなたてものやの所員、
はたまた板金屋が
ボランティアで駆けつけてくれ、
その結果大工を含めて
最大11名が現場に集まり、
活気に溢れた現場となりました。
作業内容は、
サッシの外部側に取り付ける
木枠の柿渋塗りと、
外壁の出隅、入隅材の
焼杉加工。
細々とした材は、
かえって手間がかかるもので、
仕上げるべき材の量を見たときは、
これはもしかしたら
数日かかるかもしれない、
と思いましたが、
この人海戦術で、
全て一日で
終わらせることができました!
今週晴れる日が
今日しかないようなので、
実にすばらしい!
皆さん、
ありがとうございました。
鎌倉ほ邸は
竣工からほぼ一年、
壁はずっと
中塗りのままだったのですが、
仕上げに漆喰を
塗ることになりました。
こうした中塗りの状態で
しばらく置くと、
木や土がなじむので、
仕上げた壁に生じがちな、
ヒビ割れやチリ際の隙が
生じる可能性は低くなります。
家具を移動したり、
取り付けた設備機器を
いったん外さなければならないという
手間が余計にかかりますが、
壁のほうから見れば、
理想的な方法といえますね。
昔昔の家づくりの場合は、
家づくりにかける時間の考え方が
現代と違いますので、
またそうそう家の中に
モノも多くなかったわけですし、
いい家づくりのために、
こうしてしばらく置いて
仕上げにかかるという方法は、
珍しくはなかったようです。
漆喰を塗る前は、
中塗土の緑色っぽい感じも
これはこれでいいなと思いましたが、
仕上がった状態を見てみると、
壁が白くなって
家全体が見違えるように明るくなり、
さすが「漆喰」と思いました。
今日から3月。
寒い寒い昨日から一転、
今日はあたたかくなるという
予報のような気がしましたが、
実際は寒かったですね。
薄着で出歩いて
失敗しました。
さて今日の午後は、
八王子や邸の現場へ。
下小屋で
造作材の下ごしらえが上がり、
大工の‘な’さんが
柿渋を塗っていました。
‘な’さんは、
他の手伝いでケガをしたと
お聞きして心配だったのですが、
ケガしたところ以外は
元気そうで何よりでした。
また今日は、
久しぶりに電車とバスで
ここへ行きました。
他人が運転する乗り物は、
時間はかかりますが、
寝ることができるのと
本が読めるので、
やはり楽ですね。
月日の速度が早い分、
たまには電車で
ゆっくり来ますか。
焼杉作業を開始しようとしたら、
飯能の岡部材木店から電話。
横浜のこ邸で使う材で相談の電話で、
ちょうど今私は
飯能にいるではありませんか。
たまたまだったのですが、
私が飯能にいることを
まるで知っているかのような
タイミングの相談。
電話で話を聞くよりは
見たほうが早いので
早速車を15分ほど走らせて、
木を前に打ち合わせをしてきました。
行くと、出発を待つばかりの
製材された材木が山積みに。
どれも木の表情が美しく、
今後の刻みが楽しみです。
(後々また紹介したいと思います。)
相談を解決したあと、
早々に焼杉作業に戻りました。
連日飯能で焼杉隊。
ですので昨晩、
飯能の大工の作業場に泊まりました。
しかしここは寒い!
寒冷地用の寝袋に包まって寝ましたが、
それでも冷蔵庫の中に居るようで、
寒さが骨の髄まで身に沁みました。
朝外に出てみると、
昨日焼いた板の上に霜が。
そりゃ寒いはずです。
9時前になると、
ぼちぼち人が集まってきました。
人が来ると、温かくなるなあ(笑)
今日は建主さん一家も参加、
そして近所に住む
建主さんの奥さんの妹一家にも
来ていただきました。
また、昨日から引き続き、
秩父からKさん、日野からIさん、
大和からHさん、
きらくなたてものやから2名、
ということで今日も、
参加者数は昨日と同じくらい
集まっていただきました。
焼杉隊、夫婦でバーナーを手にして
焼き作業の共演。
お二人とも、
これまで数多く重ねた
自主施工の成果か、
すぐに要領を呑み込み、
なかなか上手に焼いていました。
そして今日夕方、
予定通り全て作業は完了!
すばらしい!
下の写真は、
この三日間の作業の成果の全て。
みんなの手がかかった
板は美しく、
早くも現場で貼られた姿が
楽しみです。
せっかくですから、
作業に関わった方々にも、
ぜひ見てもらいたいですね。
春寒の焼杉隊、
今日は二日目。
昨日はきらくなたてものやの
所員だけでしたが、
今日は、
町田からKさんとKさんのお友だち、
秩父からこちらもKさん、
日野からIさん、
大和からHさん、
そしてきらくなたてものやから2名、
合計7名の作業でした。
作業内容は、
焼いて焼いて、
そのあと油を塗って、
乾かして、
軽く拭き取って完成!
油は桐油と亜麻仁油を
半々に混ぜたもの。
塗っていると何ともいえぬ
‘おいしそうな’香り。
仕上がりも、
焼杉の風合いを残しつつ、
かといって焼杉の
野趣溢れる感じというよりは、
しっとりと上品な黒色になります。
そして何より、
作業効率が高いのがいい!
今日は皆さんが
よく働いてくれたこともあって、
3mの板112枚、
4mの板65枚を焼き、
2mの板150枚と、
3mの板112枚が仕上がりました。
ありがとうございます!
そして夜、
日中ひたすら、
焼き仕事に関わっていた私は、
作業を終えてゆっくり風呂に入った後、
飯能の街なかの
焼肉屋に繰り出したのでした。