ブログ
2007年10月10日

なぜ「鴨」なのか?

カテゴリー: 鎌倉く邸


今日の午後、
職人さんに混じり、
現場で木建具の枠に
柿渋を塗りました。

枠には、
大工の手により、
鴨居溝、戸ジャクリ、チリジャクリなど、
様々な加工が施されています。

柿渋を塗ると、
設計者としても、
それぞれの状況の
確認を兼ねることができます。

さてそのうちの部材の一つ、「鴨居」。
建具の上枠に来る部材で、
引き戸の場合は、
戸が通るための溝が彫られています。
(写真真ん中)

しかしなぜ、
「鴨」なのでしょう?

辞書などで語源を調べてみたのですが、
それでも「鴨」である理由が、
よく分かりません。

建物の名称を示す言葉の中には、
「懸魚」だったり、「鳥衾」だったり、
たまに動物が居るのですが、
だいたい魔除けの意味合いですね。

一つ、「鴨」は水鳥だから、
火に関する厄除けの意味を込めて、
という説を見つけたのですが、
やはり「鴨居」も、
そういうことなのでしょうか。

しかし、感覚的に、
不思議な気がします。

例えば、
言葉としてその親戚筋ともいえるのが、
「鳥居」ですが、
鳥居が「鳥居」であることについては、
在る場所といい、形といい、
なんとなく感覚的に、
分かるような気がします。

先ほどの
「懸魚」も「鳥衾」も然り。

対して「鴨居」は、
それが在る場所も形態も、
あまりピンと来ないのが、
正直なところです。

魔除けにしては、
あまりにも身近すぎるから、
なんでしょうかね?

いずれにせよ、
たてものの言葉って、
たまにこうして、
不思議に思うことがありますね。

2007年10月9日

中塗り真っ只中

カテゴリー: 鎌倉く邸


2階の間仕切壁、
木ずり下地部分の
中塗りが進み、
空間が六方、
閉じつつあります。

中塗りには、
中塗り用の土と砂とスサを混ぜたもの。

塗ったあとは、↓↓↓な感じです。

今回この土を、
砂、スサ等の配分は若干異なりますが、
貫伏の材料としても使っています。

2007年10月8日

たてものが服着る準備

カテゴリー: 鎌倉く邸


一昨日焼杉板作りが終わり、
また裏返し塗りも、
ほぼ乾いたので、
外壁は板を張る準備。

写真のとおり、
柱に厚さ20㎜の木(通気胴縁)を
打ちつけてから、
板を張るので、
壁の中を、
空気が流通する
通気層を形成します。

いわば、
木組みと土壁の家が、
焼杉板という、
服を着た状態。

土壁自体、
塗り重ねて外壁になりえますが、
やはりこうして保護するにこしたことはなく、
また夏も冬も、
この通気層が外気と室内の緩衝帯となり、
室内環境の変化を
より緩やかなものにします。

そして電気屋さんにとっては、
こういう家にとって数少ない(苦笑)、
配線のフトコロにも、なりますね。

一方、たてものに着せる服は、
素材が呼吸する
木の板か、漆喰などの左官仕上げ。
ここでは焼杉板ですが、
これらの素材を基本に、
‘服’をデザインすることになります。

2007年10月7日

敷地の片隅もまた楽し

カテゴリー: 鎌倉く邸

今日の昼間、
とくに別に
示しをあわせたわけでは
ないのですが、
建て主家族と、
藤間さんと、
SDさんと、
うちの家族が、
集結。

日曜日なのに、
別の意味で、
現場が賑やか。

ところで、
ここの現場の雰囲気と同じように、
敷地の片隅も、
楽しいことになっています。

がけの上にある
網状のフェンスに
巻き付いた雑草。
一面緑の壁です。

工事を始めるにあたり、
一度全て刈りとったのですが、
緑の生命力は、
さすがですね。

きれいに巻き付いているので、
また刈りとるのは、
忍びないです。

雑草の壁の中に、
紫色の蔓瓜草が
可憐に咲いておりました。

幻想的な色合い。

敷地最北端の片隅に、
いつの間にか、
1坪ばかりの
菜園ができてました(笑)。

といいますのも、
このごろ毎日のように来ている
大工、左官屋さんたちは、
ほぼ毎日のように、
お昼やおやつの時間、
現場にフライパンだの鍋だの持ち込んで、
とても楽しそうに、
自分たちで料理します。

じゃあその食材も、
工事の期間中、
自前で育ててしまおうということで、
こうして敷地の片隅に、
菜園をこしらえたのです。

職人の遊び心と、
またそれを
楽しそうに受け入れてくれる
建て主のフトコロの深さの
証ですね。

2007年10月6日

焼杉板作りが終わる

カテゴリー: 鎌倉く邸

焼杉作業5日目。

焼きの作業は、
3日目で終わっているので、
今日は前回に引き続き、
板をきれいにして、
柿渋を塗る作業。

今日の参加者は、
建て主家族、
2時間半かけてKSさん、
私、
という構成。

時折、
暑いと感じる陽の光が
雲の合間から注ぎ、
そして、
10月らしい風が吹くという天気。

作業するのに
ちょうど身体が心地よく、
また板も、
柿渋を塗ってすぐ乾いてくれるので、
実に作業日和でした。

子どもたちは、
時々手伝い、時々ゲーム。
なかなかよく働いてくれます。
そしてKSさん、
ていねいに子どもたちの面倒を見てくれて、
ありがとうございます。
すっかりなついていましたね。

できあがりの様子。
深みのある褐色。
柿渋を塗るとやはり、
若干赤みを帯びた色になります。

・・・

鎌倉く邸の
吉岡木材さんでの焼杉作業は、
これにて完了!

うれしいけど、
さみしいなあ。

2007年10月5日

かべのいま

カテゴリー: 鎌倉く邸

左官の仕事が
日々着々と進んでいます。

竹小舞下地の部分は、
現在、貫伏・斑直し。
縞々模様が、
なんだか、かわいらしい。

木ずり下地の部分は、
ファイバーメッシュをすき込んで、中塗り。
下地だけど、
しばらくこれでいいんじゃない、
と思うほどの表情。

それだけ下地が
大切だ、ということです。

写真は、日が暮れて撮ったので
ちょっと黄色がかっていますが、
実際は品のある黄土色。
今度明るい時間に撮影します。

2007年10月3日

やくものやく

カテゴリー: 鎌倉く邸


午後から現場で、
外壁の見切材、出隅材など、
役物を焼きました。

板を焼くように
豪快に焼くのとは異なり、
小型バーナーで
トロリトロリと。

非常に手間がかかるので、
最初、
焼杉と同じような色の塗料を
塗ろうかと思いましたが、
色といい、
浮き出る年輪といい、
あの表情を塗料で再現するのは
難しいと分かり、
焼くことにしました。

仕上がったものを見て、
やはり焼いて正解でした。

2007年9月29日

いさぎよき日

カテゴリー: 鎌倉く邸


昨日で夏は終わった、
さ、今日から秋です。
という、いさぎよい天気。

いきなり
寒いではないですか。

そんな今日、
お昼なんとなく雨が上がってきたので、
昼過ぎから焼杉作業+板に柿渋塗り作業を
強行しました。

焼き作業は全て終了しているので、
今日は洗い作業と柿渋塗り。

しかし、寒い!

犬も震えて
ご覧のとおり。

おまけに
期待と違って小雨が降り続くので、
お天道様が元気だったら
10分程度で乾く板が
ぜんぜん乾かない!

そんな感じで一向に捗らず、
55枚終えた時点でまだ4時前でしたが、
今日全てが終わらないことを悟り、
いさぎよく作業終了。

というわけで、
今日焼杉作業の全工程を終えるつもりが、
来週に持ち越しとなりました。

さて、帰りは、
へっころ谷へ。
作業のあとの
恒例と化しつつあります。
寒い日だったので、
あったかいほうとうが、
ありがたい。

ネギキムチほうとう、
うまかったー。

2007年9月25日

木ずりの下地

カテゴリー: 鎌倉く邸


竹小舞の下地も美しいですが、
木ずりの下地も、
なかなか美しいものです。

そして、
なかなか奥が深い。

これは大工仕事。
大工の手間は
とてもかかりますが、
残材は産業廃棄物となる、
石こう系のボードを
使わずに済むのが
うれしい。

2007年9月24日

炎は人を結ぶ

カテゴリー: 鎌倉く邸


鎌倉く邸の焼杉作業、三日目。

今日は、
兵庫から遠路はるばる
建て主のお父さん、
三回連続でKBさん、
来年建てる予定のMRさん一家、
そしていつものとおり、
建て主と私の一家全員、
という構成。

作業自体は
決して楽ではありませんが、
こうした作業が、

じいさん〜孫という
三世代を結び、

現在と未来の
建て主を結び、

年ごろ同じくらいの
子どもたちを結び、

まさに現代版「結」
という印象の一日でした。

作業のほうは、
焼きが全て完了!
洗いがあと10枚程度、
柿渋塗りがあと約200枚と、
今日も順調!

予定通り、
あと1回で終わりそうです。

次回は29日!

また楽しみが一つ終わる。

がんばる子どもたち。

焼きの仕事も、
付き添いでやってみることに。

KBさんが、
とても美味しいケーキを
焼いてきてくださいました。
しかも珈琲付!

ありがとうございます!

こうした作業の
醍醐味の一つですね。