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2007年9月6日

竹は外、木ずりは中

カテゴリー: 鎌倉く邸


竹小舞に
泥が塗られていく一方で、
2階の間仕切りの
下地となる木ずりが、
打ち付けられていきます。

この家は、
構造上の理由もあって、
2階の間仕切りは、
木ずり下地なのです。

木ずりは、
幅36㎜、厚さ7㎜と、
非常に細かい材、
これを小刻みに
釘で止めていかなければならないので、
大工さんはたいへんですが、
石膏ボードと違って、
ゴミがでないのがいい!

竹小舞と同じく、
下地の状態でも
美しいです。

さて、これから台風だ。

2007年9月3日

泥塗り順調

カテゴリー: 鎌倉く邸


1階の壁の泥塗りが、
順調に進んでいます。

裏から見ると、
泥がむにゅっと、
点描のように
はみ出ていて、
これはこれで、
意匠の一つとして、
考えられます。

しかしこの部分は、
あとで、
‘裏返し塗’を行い、
一面泥壁となります。

たっぷり塗り厚を確保すれば、
それだけ室内の環境も、
過ごしやすくなりますからね。

にわか柿渋職人

カテゴリー: 鎌倉く邸


今日の午後、私は、
大工、左官屋さんに混じって、
現場で造作材の柿渋塗り。
枠材を中心に塗りました。

塗るだけではなく、
塗ることで、
材の確認にもなります。

柿渋を塗る意味の
一つといえますね。

2007年9月1日

泥の引力

カテゴリー: 鎌倉く邸


今日の午後、
建て主と現場へ行きました。

現場は、
昨日から泥塗り。

左官屋さんが
泥をこね、
泥を塗っています。

すると、
どこからともなく、
うちのムスメとムスコが現われてきて、
泥こねてます(笑)。

そして、
大きなしゃもじのようなもので
泥をすくい上げて、
塗り手の左官屋さんに、
泥を渡す役。

左官屋さんがやっていると
なんてことなさそうに見えますが、
これが実はたいへん!
泥が重くて、
腰を入れないと
すくい上がりません。
また、
次から次へと左官屋さんが
「泥ちょうだい」と来るので、
始終泥をすくい上げなかればならないのです。
しまいには、
手ですくって渡してましたが…
ま、そのほうが確実ですけどね。

一方建て主は、
コテとコテ板を手にして、
自分で塗ってみることに。
初めてコテを手にしたようで、
悪戦苦闘していましたが、
何とか役割を果たしました。

今回塗った壁は、
たまたま家具で隠れてしまうところだったので、
今度は自分の書斎の壁を、
泥塗りから仕上げまで、
手直しなしで、
全部自分でやってもらいましょう。
左官屋も、そうだそうだと、
にこやかに合意。

・・・

こうして泥塗りが始まると、
現場はにぎやか。

とくに子どもたちが、
現場になみなみならぬ
興味を持つようになりました。

泥の引力は強い。

2007年8月31日

夏の終わりに泥塗り始まる

カテゴリー: 鎌倉く邸


昨日竹小舞が終わり、
今日から泥塗り。

1階の電気配線が終わったところから、
塗り始めました。

塗ったところは、
光を透かす格子から
急に‘壁’になったので、
ぐっと空間らしくなりました。

私はといえば、
連日電気屋と、
配線の打ち合わせ。

この段階で、
電気屋と密な対話が必要なのは、
伝統構法ならでは。

‘懐’がないところを
配線しなければならず、
一方で、
左官屋さんがすぐさま
‘追いかけてくる’ので、
電気屋さん、
たいへんです。

2007年8月30日

小舞お仕舞

カテゴリー: 鎌倉く邸


今日の午前は、
建て主が休みをとり、
竹小舞かきの体験。

左官屋の湯田さんに、
ていねいに教えていただきながら、
また二人で何だか楽しそうに会話しながら、
手を動かしてました。

そして午前中に壁一枚完了!
ということは、
これが残った最後の壁なので、
竹小舞作業が全て完了!

上棟に引き続き、
建て主に、
仕事の一つの区切りを
〆ていただきました。

建て主さんの熱意と好奇心はもとより、
こうした機会を作っていただく
温かい職人さんたちにも、感謝!です。

そのあと午後さっそく、
左官屋さんは、泥塗りの準備に入りました。

さあ、明日から泥塗りだ。

2007年8月29日

追っかけハイセン

カテゴリー: 鎌倉く邸


竹小舞が
9合目まで達しました。

その竹小舞を
縫うように、
電気屋さんが、
配線を進めています。

壁も天井も、
真壁のこの家は、
‘懐’が少なく、
また、
「ここを通したらいけない」
という場所が多々あるので、
電気屋さん、
たいへんです。

ところで電気屋さん、
穴を開けるだけではなく、
見てたら
大工仕事の腕も
なかなかのもの。

電気の下地が必要と感じたら、
自ら鋸と鑿を持って、
さくさくと木を加工し、
こしらえていました。

2007年8月28日

伝えたいえがお

カテゴリー: 鎌倉く邸

およそ1ヵ月前の上棟
祭りのようなあの日は、
なんだかもう、
遠い昔のできごとか、
夢のよう。

さて、この日の夕刻、
最後に槌音を響かせたのは、
我が友人でもある建て主。

出会って以来、
これまで見た中で
最高の笑顔で、
槌を振り、
上棟を喜ぶ。

この笑顔を、
これからも、
伝えていきたい。

2007年8月27日

借景

カテゴリー: 鎌倉く邸


相変わらず暑いですが、
気のせいか、
少し風が涼しくなりました。

今日の現場は、
大工、左官屋、電気屋。
引き続き活気を帯びています。

竹小舞のほうは、
2階がほぼ終わり、
1階も1/3まで達しました。

窓が入り、
壁の下地ができてくると、
空間の様子が
なんとなく見えてきます。

さて写真は、
洗面所のハメゴロシの
‘クモリ’ガラスが入るところ。
光を取り込むとともに、
お隣の家の
ちょうど緑豊かな風景がぼんやりと
切り取られることとなります。

借景。
自分の敷地だけではなく、
周りも生かしながら空間を考えると、
なお楽しいものになると思います。

2007年8月25日

木のふるさとを楽しむ(2日目)

カテゴリー: 藤沢む邸

木のふるさとを見る旅、2日目。
なんていい天気。

宿泊した民宿で、
少し設計の打ち合わせをした後、
昨日に引き続き岡部さんの案内で、
材木のふるさととなる山を歩きました。
道中の岡部さんの説明が楽しい。

登った山は人の手がきちんと入っていて、
陽が射し、風も流れ、
歩いていて気持ちのよい山です。
道中、沢伝いに、
主にサワラとスギが植えられていました。
岡部さんによると、
さらに高いところではヒノキが、
またさらに高いところでは
広葉樹が植えられているとのこと。

それぞれの植生を生かした、
教科書どおりともいえる
山づくりがなされている山です。

暑い日の中、
山道はなかなかしんどい。
身体中、汗が流れ出します。
だけど、登るたびに涼しくなるのが分かります。

そして登ること数十分、
突如、目の前に岩壁が現れました。

そこにはロッククライミングを楽しむ人たちが。
そうここはこのあたりで、
ロッククライミングのメッカの一つとのこと。

ここでロッククライミングの様子を眺めながら、
しばし休憩。
とても涼しい。
高さ15〜20mあたりの岩に
はいつくばっている人の姿が、
なお涼しい。
これまでかいた汗が、
全て一気にひいてしまいました。

ところでロッククライミング、
楽しんでいるのは年配の方ばかりでしたが、
みんな若々しく見えました。

やはり人生楽しみがあると、
また義務感ではなく、
楽しみながら身体を動かす機会があると、
人は若く見えますね。

山を降りると下界はやはりアツい!

このあと一行は、
水辺に降り立ち、
山の楽しみの一つ、
渓流釣りを楽しみました。

この水辺の空間が、
実に気持ちよい。

また実は、
これまでさんざん川を旅しながら、
昔からじっとしてられないという性分もあって、
釣りよりは‘走る’ほうを選び、
釣りに縁のない人生でしたが、
初めてやってみてこの楽しいこと!

また機会があればぜひやってみたいと思います。

こうして2日間、
材木屋の岡部さんの案内のもと、
材木の加工場、材木置場、原木市場、そして山と、
木のふるさとを遡る旅を楽しみました。

こうした素材とふれあう機会、
また素材を取り巻く人たちとふれあう機会、
それぞれの関係を深め、
それぞれの立場にとって、
実に楽しく心地よい機会です。

これからも時間の許す限り、
家づくりごとにこうした機会を
作っていきたいと思います。