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2006年4月17日

第14回葉山芸術祭出展のお知らせ

カテゴリー: ピスカリア


5/3〜7と13日、ピスカリアを会場に、‘きらくなたてものや’が葉山芸術祭に出展いたします。
題は、「風土と伝統が作る心地よい暮らし」です。
基本的に2階に常駐していますので、皆さんお食事がてら遊びに来てください。
(他の出し物を見学するために、抜け出していることもあります。)

それと13日はナチュラルハーモニー代表 河名 秀郎さんの「目からウロコ」の食に関する講演があります。
こちらは会場の都合で予約制となっておりますので、事前にご連絡いただきますよう、よろしくお願いいたします。

2006年4月16日

与えられた敷地を余すことなく使う

カテゴリー: ピスカリア


写真に写る簾の数センチ先は、もうお隣さんの土地。
ということは、窓から手の届くすぐそこに敷地境界線がある。
本来ならば敷地の「余白」となる部分である。
しかしそこに目隠しも兼ねてパーゴラを作り、簾を掛け、植木を置くと、「余白」をさらに向こうの空間として感じることができる。

ピスカリアの建物が建つ敷地面積は、実は70㎡ない。
決して広くはない。
しかしそれをいかに広く豊かに感じさせることができるか、これは私たち‘たてものや’に課せられた使命であろう。

小さい面積は面積で、建築は楽しい。
むしろ空間を豊かにするために、思いがけない発想が生まれたりもする。

2006年4月14日

表の扉のひみつ

カテゴリー: ピスカリア

ピスカリアの入り口に、鉄製の扉とは別に、黒い色した木の扉がある。
鉄製の扉や金物や庇の色合いとよく合う。

しかしこの黒い木の色は塗装によるものではない。
スギを焼いたものなのだ。
しかもIさんによる自主施工。

昔から外壁などに使った焼杉の技術を、この扉に応用。
伝統的な建築手法は、未来への扉となり得る。

2006年4月9日

Nさん、木に愛を注ぐ(3回目)

カテゴリー: 横浜な邸


今日はとてもよいお天気。
柿渋を塗るには絶好の日だ。

今日から小屋の部分。四寸角の垂木を塗る。
今までは土台や大引だったため、「化粧」となる部分はごくわずかだったが、今回からは基本的に全て化粧材。
つまり、すべて見える部分である。
Nさんたちも「緊張する」と言いながら、とても丁寧に塗っていた。

Nさん、木に対する愛があれば大丈夫ですよ。

2006年4月8日

子どもの撮ったピスカリア

カテゴリー: ピスカリア

家族揃って初めてピスカリアに行く。
相変わらずの美味の食事。
魚も野菜もうまい。
ヨメによると、「野菜の見方がかわる」そうです。
ナチュラルハーモニー発の無施肥無農薬の野菜を中心とした食材と、Iさんの料理の賜物だ。
子どもたちもピスカリアの味がすっかりお気に入りだ。

さて、お客が誰も居なくなってから私が写真を撮っていると、子どもがカメラを貸せというので貸すと、ところかまわず写真を撮りまくる。
あとで画像を見ると、子どもの目線というのもなかなかおもしろいので何点か紹介します。

手洗所の天井。

廊下に陳列する魚を激写。
子どもの目線だと魚が近い。

開店祝いの花。
やはり目線が低い。

クリの大黒柱の横のカウンター。
やはり目線が低い。

2006年4月4日

建主参加型の家づくりなのだ

カテゴリー: 横浜な邸


今日は遣り方作業。
建物の位置を決める作業だ。
大工と鳶とで現場で作業。

途中、建主のNさんも合流。
Nさん自ら、写真のとおり水貫を支えるなど、積極的に手を貸してくれた。
鳶の若い衆も、
「建主と設計者にこうしてじっくり見守られて作業するのははじめてです」
と笑いながら言っていた。
この緊張がありつつも楽しい現場の雰囲気は、建主参加型の家づくりならでは、だ。

それにしても伝統構法の現場は、通りがかりの人によく話しかけられる。

2006年3月30日

ピスカリアの小さな‘壺’

カテゴリー: ピスカリア


ピスカリアの玄関を入って右手に階段の上り口に、写真のとおり小さな壺が壁に掛かっている。
これは左官屋の湯田さんの仕事。
お店の壁の仕上げと同じ、土佐漆喰で作っていただいた。
素材といい、容姿といい、湯田さんのセンスがここに凝縮されている。
壁と同じ素材なので、こうして壁に掛けるとよく合うし、空間がしまる。

今日は、朝は湯田さんの子どものように笑い合う一面、そして夜はこうして現場で近寄りがたいほど真剣な眼差しでコテを握る姿を髣髴とさせる仕事を見た。

湯田さん、平成17年度厚生労働大臣の名工受章者(卓越技能者)である。

荒壁土を現地で作る(二日目)

カテゴリー: 横浜な邸


昨日刻んだ藁と粘土を、耕運機でよく混ぜる。
それを「保存箱」に入れ、水をたっぷりと入れてよく撹拌する。

耕運機があるのでまだましだが、何しろ粘土が6立米ある。
スコップで鉄板の上に移動し、そこで藁と混ぜる作業をするのだが、スコップを動かしても動かしても、減った気がしない。
「特盛ジャンボラーメン」に手を付け始める、幸せとともに途方にくれるあの気分だ。

私も少し時間があったので、少しでも足しになればと思って一緒にスコップを手にし、粘土の山を崩す。
こりゃたいへんだ。
自ずと左官屋の湯田さんたちとたわいもない会話が生まれる。
「こんな‘楽しい’こと、大勢でやるべきだよなあ!」と、お互い子どものような笑いを浮かべて、そんなことを言いあっていた。

というわけで皆さん、荒壁土作りたい人は是非!
あ、明日あたりには終わっているか。

2006年3月29日

荒壁土を現地で作る

カテゴリー: 横浜な邸


N邸の場合、敷地にそこそこゆとりがあるので、現地で荒壁土を作ることにする。
レシピは簡単。
粘土と数cmに刻んだ藁と水をよく混ぜて、あとは数ヵ月寝かすだけ。
…とレシピは簡単だが、作るのはとてもたいへんです。
足腰の鍛錬になります。

写真を見ると、手前に材料となる藁、左中ほどに粘土(ブルーシートにかかっています)、そして奥では寝かすための‘床’作りをしています。

特製看板設置

カテゴリー: 横浜な邸


工事が本格的に始まる前に、敷地の道路際の分かりやすいところに「特製看板」を設置。
建築基準法に基づく内容が記載されている。

よく50cm四方程度の白いシートに書かれているが、きらくなたてものやの場合、廃材利用ということも含めて、木で作って手書き。
この看板は、きらくなたてものやの‘標準仕様’となりつつある。
看板の大きさは、余った材料の大きさ次第なので、まちまちだけど。

今回はさらに、余った瓦と、3/11に行った雑木林のイベントで手にしたクヌギの丸太で味付け。