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2005年11月3日

中塗り土が塗られた直後

カテゴリー: 目黒か邸


深い緑色。
これが乾いてくると、色が薄くなってくる。

工程ごとに様々な色の壁を楽しむことができる。

中塗りの土

カテゴリー: 目黒か邸


粘土+砂+スサ。
少し緑色っぽい。
荒壁用ほどではないが、やはり‘田んぼ’の匂いがする。

2005年11月2日

いちょうがささる

カテゴリー: 目黒か邸


厨房の工事の様子。
木ずりをうった壁には、土佐漆喰の磨きが。
左官仕上だけど雑巾がけが可能。

左には、いちょうの天板がささる。
天板全体がまな板。

石が貼られる

カテゴリー: 目黒か邸


浴室の腰壁の石貼が今日から開始。
だんご貼で一つ一つ丁寧に積み上げていく。

タイル屋さん、午後7時頃になってもまだ作業していたが、遅くまでおつかれさんです。

足場外れる

カテゴリー: 目黒か邸


外壁や樋などの工事が完了し、今日足場が外れた。
やはり現場の印象が全然違う。
すっきり、さっぱり、散髪をした感じ。

小屋組の表情

カテゴリー: 目黒か邸


小屋組は、組み方が変わると表情も変わる。
つなぎの梁が入ると、やはり安定感がある。

2005年10月31日

隠れない

カテゴリー: 目黒か邸


伝統構法で隠れない場所といえば、小屋(屋根の構造体)の部分もそのようなことが多い。
そのほうが空気環境が気持ちよいし、また構造体そのものが意匠上美しいので、そもそも隠すのがもったいない。
構造体がしっかりと見える安心感もあるのではないだろうか。
あるいは天井を貼るにしても、いつも厚板を貼るのでロフトにしてしまえばいい。

なお、写真の下のほうに見える突起物は伝統構法ならでは。
渡りアゴといわれるもの。
渡りアゴもうまくデザインすれば、おもしろい。

はみだしたけ

カテゴリー: 目黒か邸


後から内法の材を入れたので、小舞竹がはみ出している。
もちろん後から中塗りでふさぐことになっているが、
これはこれで野性的な雰囲気でよかったりして。

そういえば、よく左官屋さんにいくと、見本として竹小舞下地から仕上げまでの工程が分かるように竹小舞から少しずつずらして塗り重ねていくサンプルがあるが、それに少しだけ似ている。
あのような中のしくみが分かる図やサンプルって昔から好きだ。
きっと好奇心をそそるものであるということと、中がどうなっているかが分かる安心感なのであろう。

伝統構法の場合、構造体も含めて隠れるところが極めて少ない。
職人の技が問われる理由でもあるし、また建物側が作り手の姿勢に影響を及ぼすことは間違いない。
作っている間、自分の身の回りの材を傷つけないように、十分に気を使う必要があるからだ。
とくに、電気屋や設備屋などのたまに入る業者にとっては、とてもやりにくいかもしれない。
しかしそうした緊張感の連続が、よい家に結びつくと信じている。

2005年10月29日

秋の海の闇

カテゴリー: ピスカリア

今日は夕方まで自宅で作業の後、I邸に出かける。
大工の後藤さんやIさんと打ち合わせ。

訪れた習慣で、一人海に足を運ぶ。
午後7時半頃だっただろうか。
世間は夕餉を楽しんでいる時間帯。
しかし秋の夜の海は、予想以上に深い闇の中だった。

波の音が闇の中で迫るように強く響く。
波の音にかき消されるためか、他に何も聞こえない。

足元は砂浜なので、思うように歩が進まない。

向こうでは、灯台がせわしなくくるくると光って回っている。
闇の中で暴れているようにも見える。

秋の夜の海は、恐怖さえ感じる空間だ。

打ち合わせが終わりかけた頃、隣のHgさんが現場に来てくれた。
現場に入ると開口一番、「あたたかいですね」。
まだ吹きさらしに近い状態なのに。

白熱球が照らす赤い色がそう感じさせてくれるのか。
それとも、乾き始めた土壁の保温効果なのか。

言われてみれば、肌寒くなってきた外に比べれば、ほんのり心地よくあたたかい感じがした。

海の様といい、「あたたかい」という言葉といい、間違いなく季節が移ろいでいる。
もうさすがに葉山にも夏の残像はない。
少し寂しい気がした。

2005年10月28日

素直にうれしい

カテゴリー: 目黒か邸

今日の夕方、K邸の現場にて。
通りすがりの自転車に乗ったおばさんに話しかけられた。
近くに住んでいる方で、この現場の前をよく通るらしい。

この現場の様子を毎日楽しみにしているんです。
とくに竹小舞の様子を孫に見せたかったわあ。
あそこに何が入るの?
焼杉すてきねえ。

などといったことを話してくれた。

お世辞かもしれないが、素直にうれしい。

家づくりは、そのまちにとって一つの「事件」。
どうせだったら、過程を楽しんでもらえるような事件がいい。