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2011年10月12日

クリの板のように

カテゴリー: ピスカリア

久しぶりにピスカリアで昼食。
水曜日の昼間、
たいへん混んでおりました。

ひとえに出雲さんの人柄と
料理の腕のおかげですが、

自分の関わったお店が
こうして繁盛しているのは、
とてもうれしいです。

オープンから5年半が過ぎ、
テーブルのクリの板のように、
次第に料理も
深みが増していっているような
気がします。

2009年7月14日

夕方、葉山へ

カテゴリー: ピスカリア


夕暮れの一歩手前の頃、
葉山のピスカリアに
立ち寄りました。

玄関に手すりを付けましたので、
皆様お立ち寄りの際は、
ぜひご確認ください。

梅雨も明けて夏本番。
葉山のまちの色も、もう夏でした。

葉山の夏の
ゆっくりと空気の流れる感じが
好きです。

ピスカリアは、
早いもので4回目の夏を
迎えようとしています。

ゆっくりとした空気に包まれて
板の色も玄関の鉄錆も、
いい感じで古びてきました。

2008年9月30日

ちぎりぎ

カテゴリー: ピスカリア


ピスカリアの
尺三寸角の栗柱に
埋め込まれた‘ちぎりぎ’。
木の割れが広がらないように
何ヵ所かに埋め込まれています。

ちぎりぎは漢字で、
‘千切り木’、
あるいは、‘乳切り木’、
と書くようです。

またちぎりは、
‘契り’とも。

蝶々みたいなこの形、
語感として、
何となく分かるような気がしますね。

2007年5月15日

巣立ち

カテゴリー: ピスカリア


昨日の夜、
完成以来ここで一年ほど働いていた
Iくん、Mさんの巣立ちを、
ここの棟梁だった後藤さんたちと、
祝いました。

※後藤さん、
遠いところ駆けつけてくださって
ありがとうございます!

Iくん、Mさん、
毎日おつかれさまでした。
そして、ありがとうございます。

Iくんの縁の下の力持ち的な印象と、
Mさんの爽やかな笑顔が、
いつ来ても気持ちよかったです。

シェフの美味しい料理もさることながら、
彼と彼女の仕事ぶりが、
きっとこの場所の評判を
押し上げたに違いありません。

ここでお会いできなくなるのはとても残念ですが、
またこういう形で、‘同窓会’やりましょう。

2007年5月3日

クリの板、レバノンスギの階段

カテゴリー: ピスカリア


昨日の夜、
久しぶりにピスカリアに行きました。

相変わらず、出雲シェフの料理はとても美味しい。
とくに、初めて食べた‘ピスタチオと玉ねぎのペンネ’は絶品。
デザートの○○(黒板に書いてあったもの。名前覚えられない…)も、昇天しそうなほど美味い。

ところで、
クリの板と久しぶりに出会いましたが、
とてもいい風合いになってきています。
床とテイブル、
それぞれ違った表情を見せつつ、
スタッフ皆さんの日々の愛情に育まれ、
この地に馴染み、
見事に成長しています。

一方で階段に近づくと、
ここに来てから1年以上経つというのに、
相変わらず、
段板、蹴込板に使われている
レバノンスギの独特の香りを、
感じることができます。

移りゆく風合いと、変わらない香り。

2007年2月12日

流れる光

カテゴリー: ピスカリア


冬のピスカリアの窓辺。

低い軌道の太陽と、
簾と硝子とが、

流れるような、
不思議な光を
作り出していました。

2006年11月21日

土壁は成長する

カテゴリー: ピスカリア


今朝、少し用事があって、ピスカリアに立ち寄りました。
久しぶりに2階に上がると、Iさんの言うとおり、以前少し緑がかって見えた白土塗りの壁が、文字どおり柔らかい白色に見えます。

土壁は、長い時間じっくりかけて熟成されていくのです。

近景を比較すると、

今日見た白土の壁

今年3月頃の白土の壁

一見すると同じような感じもしますが、やはりやや白味が増しているような気がします。
これが面となると、全体的に感じる印象も違います。

2006年11月8日

おおきな栗の木のうえで

カテゴリー: ピスカリア


堅くて柔らかい、
強くて繊細、

ピスカリアのテイブルは、
そんな不思議な
栗の板で
できています

骨太で軽快、
遠くて近い、
栗の板の上で味わう、
葉山のシチリア料理。

一見すると相反する
二つの世界を、
栗の板は、
大きく包み込むのです

2006年11月3日

居心地考

カテゴリー: ピスカリア


今日の昼、久しぶりに家族と葉山のピスカリアに行きました。

相変わらず、季節の素材を生かした美味しい食事。

そしてここは本当に居心地がよい。

主のIさんをはじめ、いつも笑顔でもてなしてくれるMNさん、厨房の仕事人Iくん、週末本業の合間に客席に立つMSさん。そこで働く人たちのもてなす心といいますか、
来ていただいたお客さんに美味しい食事を味わってほしい、楽しんでほしい、という気持ちが、料理に、空間に、にじみ出ています。

事実、Iさんは料理を出した後、必ず厨房を出てお客さん一人ひとりに声をかけ、もてなしの意を表します。
また料理人の立つ厨房が、お客さんの通過動線の途にあり、開放的なので、お客さんと料理人の距離が近く感じます。

こじんまりとした広さということもありますが、ここは動線上、また意識の上で、お店に対して親近感のある関係を感じることができます。

そうなんです、ここの気持ちよさのカギの一つは、他の飲食店では殆ど感じることのない、あるいは成すことのできない、お客さんと料理人の「関係性」にあるのではないかと思うのです。


一方、居心地の基礎となる空間については、ここは気候風土に根ざした伝統的な建築構法に基づいて構成されています。
こうした先人の知恵に基づく伝統的な建築構法による空間は、本質的に人間にとって心地よいものであると、私はピスカリアを作って改めて思います。

歩いて1分もするとそこは海。
森戸海岸です。
感性に素直な子どもたちは、夏でも秋でも冬でも春でも、海をよろこびます。

今日も子どもたちは、秋の夕焼空に光る海を楽しみました。

ここ葉山は、海だけではありません。
里山があり、落ち着いた街並みがあり、
そして、人生を楽しもうとする人たちがたくさん住んでいます。

ここの居心地のよさは、建物で完結するのではなく、まちにつながっているのです。
いやこのまちが、ピスカリアの居心地を生んだのかもしれません。

2006年5月13日

風土と伝統が作る本物の食の世界

カテゴリー: ピスカリア

今日は葉山芸術祭出展の最終日。
今日はピスカリアにて、ナチュラルハーモニー河名秀郎さんの「風土と伝統が作る本物の食の世界」という題でお話をいただいた。

ナチュラルハーモニーは、ピスカリアで使う野菜の出身地だ。

あいにくの雨だというのに、たくさんの方にお集まりいただきましてありがとうございました。

河名さんの話は何度となく聞いているけれども、休憩もなく約3時間にも及んだその話は、その時間を感じさせないほど、心揺さぶる、興味深いものだった。

野菜の話、食の安全の話、‘栄養’の話、醗酵食品の話…、それぞれ何が本物なのかを示唆いただいた。
そして河名さんの主張を自分なりに総括すると、

・自然界をよく観察する
・自分の感覚に素直に
・自然界の恵みを心していただこう

ということになろう。

これは食だけではなく、生き方にもつながる話である。
いや、食の話だからこそ、生き方につながる話なのであろう。

今回のように、衣食住、心地よい暮らしの提案を随所でしかけていければと思います。

それと、連休中に2階で開催していた建物に関する展示ですが、諸事情で本日は開催できませんでした。
それ目当てにお越しになった方もいらっしゃったのに、たいへん申し訳なかったです。

・・・・・

講演終了後、ご参加いただいた一部の方と夕食をピスカリアで。
今日は昼食もここでとったので、2食連続でピスカリアだが、全く飽きない。
イタリアン(「シチリア料理店」ですけどね)というとけっこう胃にもたれることが多いが、ピスカリアの場合は油がいいのか、まったくそんなことはない。
むしろ、食後爽快感を覚えるほどである。

いつものとおりいろいろなメニューをいただいたが、今日はとくに、たぶん今春最後となる海老のバベッティーニと苺のジェラートを楽しむことができてよかった!