夕暮れを眺めるIさん
用を足すついでに、I邸周辺の葉山を少し散策。
すると思いがけない場所(和菓子屋の永楽家さんを少し入ったところ)から、柿渋塗り作業をしていたIさんが、作業の合間に足場の上で夕暮れを眺める姿を発見!
まるで青春映画の一コマを見ているようでした。
確かにI邸の屋根に登ると、西側によく海が見えるのです。
夕日を眺めるには、とてもいい場所。
将来、屋根に「夕見櫓」でも作る?
用を足すついでに、I邸周辺の葉山を少し散策。
すると思いがけない場所(和菓子屋の永楽家さんを少し入ったところ)から、柿渋塗り作業をしていたIさんが、作業の合間に足場の上で夕暮れを眺める姿を発見!
まるで青春映画の一コマを見ているようでした。
確かにI邸の屋根に登ると、西側によく海が見えるのです。
夕日を眺めるには、とてもいい場所。
将来、屋根に「夕見櫓」でも作る?
今日は寒かった。
天気も曇り。
夕暮れ時、遥か西に雲のすき間からかすかに夕暮れの光がこぼれていた。
曇りは曇りで、空は豊かな表情を見せてくれる。
海ではウィンドサーフィンを楽しむ人が1人2人。
ゆったりと帆が動いている。
この時期は、寒いかもしれないが、人が少ないので、かえって伸び伸びゆっくりと自分のペースで楽しむことができるんだろうな。
今日は夕方まで自宅で作業の後、I邸に出かける。
大工の後藤さんやIさんと打ち合わせ。
訪れた習慣で、一人海に足を運ぶ。
午後7時半頃だっただろうか。
世間は夕餉を楽しんでいる時間帯。
しかし秋の夜の海は、予想以上に深い闇の中だった。
波の音が闇の中で迫るように強く響く。
波の音にかき消されるためか、他に何も聞こえない。
足元は砂浜なので、思うように歩が進まない。
向こうでは、灯台がせわしなくくるくると光って回っている。
闇の中で暴れているようにも見える。
秋の夜の海は、恐怖さえ感じる空間だ。
打ち合わせが終わりかけた頃、隣のHgさんが現場に来てくれた。
現場に入ると開口一番、「あたたかいですね」。
まだ吹きさらしに近い状態なのに。
白熱球が照らす赤い色がそう感じさせてくれるのか。
それとも、乾き始めた土壁の保温効果なのか。
言われてみれば、肌寒くなってきた外に比べれば、ほんのり心地よくあたたかい感じがした。
海の様といい、「あたたかい」という言葉といい、間違いなく季節が移ろいでいる。
もうさすがに葉山にも夏の残像はない。
少し寂しい気がした。
先週塗った荒壁が乾いてきた。
家に壁がつくと、「ああ、家になってきたなあ」と感じる。
木組みだけの状態も、竹小舞の状態も、いいけれど。
そのままの状態でいいのに、せっかくだからこの状態でイタ飯屋開こうや、と思いつつ、次に進んだら進んだで、またニンマリとしてしまう。