時の密度と速度
色いろ検査は終われど、
住まうことができる状態に向けて、
工事現場は大わらわ。
今日一日の過ぎるのが早く、
気がつけば夕焼けの空は沈み、
今日は本当に今日だったのだろうか。
流れる時間の速度は、
いつもと変わらないはずなのに、
そう思う日々が続いております。
昨日は完了検査、
今日は消防検査。
何とか無事終了。
この日を一つの区切として
現場は精いっぱいのことを
やっていただきました。
日々なかなか刺激的な展開。
終わったら気が抜けて、
どうやら風が吹いてきたようです。
風よあともう少し待てないか。
まだまだ、これから、です。
ここはコンクリートの箱の中。
いつもは野太い木の籠の中ですが、
ここで竹が、小さく舞い始めました。
施主の手と棕櫚縄で、
竹が壁に編み込まれていきます。
以前葉山でこの作業を、
一度経験していただいているので、
話が早い。
ああ、この竹の壁は、
いつ見ても美しい。
すぐさま泥を塗られ、
見えなくなってしまうという、
日本的な無常観も含めて、
この壁はいいな、と思います。
かわちやさん、
このまま泥を塗らずに、
麻布など垂らして、
しばらくとっておきませんか。
現場は完成に向けて、
慌しく着々と
進んでおります。
みんなで焼いた焼杉板が、
午後の傾きかけた陽を浴びて、
気持ちよさそう。
一方で、
完成が近くなると、
融資や登記、行政手続きなど、
様々な事務作業や打ち合わせが。
自分でもいつもより、
早口になっているのが、
分かります。
落ち着いて、落ち着いて。
あと、もう少しだ。