夢の途中
外壁の工事が着々と進み、
足場が外れ始めています。
住む人たち皆が楽しく力を合わせ、
現代の「和」を表現するという、
夢の途中。
今日はコーポラティブ住宅の総会。
事前の予測では、前回ほど長くはならないだろうと思っていたら、結果的に前回よりもむしろ長い時間の総会でした。
終了したのは、確か19時半過ぎ。
今日も9時間半以上です。
今まで私の進行のせいで長引くんだと思っていましたが、
今日判りました、
皆さん、早く終わらせる気、ないでしょう(笑)。
まあ何にせよ、皆さん同士の相互理解が、総会ごとに深くなっていくのを感じます。
子どもたちはといえば、古民家の周りで元気に遊んでいます。
大人の子守役が数名見守ってはいますが、何だか子ども同士で勝手に楽しんでます。
子どもたちにとっても、総会が楽しみのようですね。
今日鉄筋の配筋検査のために現場に行きました。
すると工事が先行している部分では、足かけ7ヵ月、みんなで作った焼杉板が、大きな面で壁となっていました。
コンクリの無機質な箱から、一気に柔らかい木のたてものへ。
建物全体がどのような印象を放つか、楽しみです。
一方、先日立ち位置等を決めたクリとカヤの木は、三次元の空間として仕立てられていました。
大工さんが、うれしそうに(?)、苦労話を聞かせてくれました。
現場はあちこちで、着実に進んでいます。
先日飯能で選んだ自然樹形木を現場に搬入し、本日建て主さん立会いのもと、立ち位置や向きなどを決めました。
無機質な質感と直線の箱の中に、自然の成すがままに現れた造形。
それぞれ対極的ともいえる物体同士ですが、その組み合わせがなかなかいい!のです。
艶かしくくねるヒノキの木。
静かに個性を放つカヤの木。
厚く野趣に溢れるクリの板。
それぞれの素材が料理され、空間となる日が楽しみです。
今日現場に行ったら、ほんの一部ではありますが焼杉板が貼られており、初めて対面しました。
想像以上に、美しいではありませんか。
壁の前で立ち止まり、寒い日も暑い日も、足かけ7ヵ月、延べ約4百人が汗を流す姿に思いを馳せました。
皆さんの汗が、このように美しい壁へと昇華したのです。
がんばってきて、ほんとうによかった!
目の前の壁だけではありません。
皆さんとともに作業することによって、参加したそれぞれの方が、目には見えないですけれども代えがたい、宝物のような何かを得たような、そんな気がしております。
今日は一日焼杉作業。
板は全て焼き終えてしまったので、後はひたすら洗いの作業。
それと、隅材を焼く作業。
いずれもかがみながらの作業なので、ずーっと作業していると、腰に来ます。
これを書いている今も、部活の練習後のような、懐かしい疲労感を感じているところです。
しかし、写真のとおり、板を並べて外壁に貼られる姿を試してみると、改めてみなさんと手をかけてきてよかったなー、と思います。
上品な褐色。
黒く浮き出た年輪。
焼くことによって、ところどころ少し欠けた角が、古びた感じと柔らかい印象を与えます。
これは、塗装では絶対に出せない色と風合いです。
早く実際に外壁に貼られて三次元になる姿を見たいところです。
さて、こうして半年以上、毎週毎週続けてきた焼杉作業も、順調に行けばあと1日でおしまいです。
うれしいような、しかしとても寂しいような。
あと一日、残りの作業を堪能したいと思います。
空は、寂しさを醸し出す秋の夕空。
向こうに見える山々は、丹沢山系。
夕暮れが、すっかり早くなりました。