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2005年10月4日

Nさんのこと

カテゴリー: えこびれっじ

先日の地鎮祭のとき、これまでのいろいろなできごとを思い出した。
とくに、本来ならばこの場に居たかもしれない人たちのことを思うと、こみ上げてくるものがあった。

そのうちの一人、Nさん。
この事業を心待ちにしていた方の一人だった。
初期の頃の説明会に来ていただき、早速申込みをいただいた。
自分たちも、そのお人柄もあって、ぜひ住んでいただきたかった。
そしてスタッフの誰もが、そのまま順調に皆さんの仲間に加わると思っていた。

…しかし、プレ総会の当日の朝。
Nさんから電話が鳴った。
「申し訳ありません、急な事情で行けません。」
そのときは、Nさんも忙しい人だし仕事の急用ができたのかと思い、とくに気にも留めなかった。
しかしその数日後、詳しい事情を聞く機会をいただいた。
実は、笑って治せるとはいえ一般論で言えば深刻な身体の異変だった。
まさにプレ総会の当日、気づいたことのようであった。
世の中、こんなことってあるのか、と思った。
あんなに、ここに住むことを心待ちにしていたのに。

実は地鎮祭の前日、準備のために某店を訪れると、Nさんの奥さんと偶然遭遇した。
少し世間話をした。
今、何してるんですか、という話になって、私は「明日鶴川の地鎮祭で、その準備なんですよ」と言った。私の口からその言葉が放たれた後、あっしまった、と思った。もう遅かった。
彼女はすぐさま、「あ、これから工事なんですか。だいぶ時間がかかるんですね」というようなことを言った。記憶の中から遠ざけようとしていたかもしれないのに、思い出させてしまったように感じた。
そしてその後、
「住みたかったです…」と、無念そうにポツリとつぶやいた。
思い出させて申し訳ない気持ちと、残念な気持ちと。
なんともいえない気持ちになって返事に窮してしまった。

この仕事は、実際に住む人だけではなく、さまざまな魂のうえにある。
間もなく生命を摘み取られる、ここに生える木々たちも含めて。
彼らのためにも、この仕事を絶対に、喜びの中で成就させなければならない。
次につなげるために。

物思いに耽る秋。様々な想念に想いを馳せる。それらの重みをかみしめる次第。

2005年10月1日

地鎮‘祭’

カテゴリー: えこびれっじ


今日はエコヴィレッジ鶴川の地鎮祭。
ようやくここまでたどりついた。
組合を設立してから、早1年が経とうとしているが、本当に早かった。
その間、いろいろなことがあったなあ。
30近い住民に集まっていただく過程の悲喜こもごも、脱退された方々を含めた、一つ一つの家族模様、設計作業の苦悩(とくに、躯体の予算が合わなくて)、あげるときりがないが、それらのできごとを思い返すと、こみ上げてくるものがある。

そして地鎮祭。
このような盛大な地鎮祭は初めてだった。
出席者の数。要した時間(3時間!)。準備にかけた手間と時間。
しかし、物理的な数量では計り知れない、心に残る、そして心から土地に感謝し、工事の安全を祈願する、そんな地鎮祭だった。
まさに「祭」。

直会のときに、出席者全員からお言葉をいただく。
1分間をめどに、ということだったが、平均するとみんなその3倍以上は話していただいただろうか、しかしもちろんその時間をさえぎる気にならなかった。
皆さんも、時間を気にすることなく、私語もなく、真剣に一人一人の言葉に耳を傾けていた。
それほど一つ一つの言葉に全て力があった。
自分も聞いていてとても楽しみだったし、うれしかった。

さて、いよいよ工事だ。
身が引き締まる思い。
この悦びを、1年かけて空間に昇華させなければ。

精霊は宿る

カテゴリー: えこびれっじ


建物を建てるにあたり、残念ながら木々を伐らなければならないので、地鎮祭の一環として、現地の木々を慰霊する。
30近い世帯の住民が手分けして、木々にお神酒を捧げ、祝詞をあげる。
祝詞の読み方はさすがにたどたどしいが、みんな心がこもっていて、その姿はとても美しかった。
それとこの儀式を、大人も子どもも、みんな楽しんで臨んでいる。

その日の夜、住民たちと酒を飲んでいたときに話していたのだが、木々を慰霊したあと、風で木がざわめく音が明らかに静かになったようだ。
それと、前日の夜ほとんど寝てなかったので、正直なところそれまで身体とまぶたが重かったのだが、この儀式を境に、とても調子と気分ががよくなった。

やっぱり精霊は宿るのだ。

2005年9月26日

パーマカルチャー公開講座開催

カテゴリー: えこびれっじ


エコヴィレッジ鶴川の住民の皆さんの主催で、北の大地でパーマカルチャーを実践されている酒匂さんをお招きし、パーマカルチャー公開講座を開催。
住民の主催でこうしたイベントを開催するということ自体がすばらしい。
住民の皆さんのパワーと情熱を感じます。
おかげさまで、250名程度の応募をいただきましたが、会場の都合で残念ながら人数を50名に絞らせていただきました。

会場はすごい熱気!皆さん真剣な眼差しで、講義に聞き入ってました。

・・・・・

自分はずっと裏方だったので、内容についてはあまりよく聞けなかったが、最後酒匂さんが質問に答えた回答の内容が私にとってはとても印象的だった。

「衣服(線維)も含めて、自給自足をめざしてないのか」という問いに対して。

酒匂さん曰く、
「自分はそこまではめざしていない」
「しかし、地域全体でそうした作物を自給できればいいと思う」

自給自足は、方向性としてはとてもすばらしい理念。

やろうと思えばできるのだ、という考えがある一方で、人間一人の作業量には物理的に限界があるのも事実。
自分の適正作業量以上のことをやろうと思うと、精神的な負担が大きくなり、むしろ継続性を失う。それが人間というものだ。
自分でできない分は、地域で補えればいい。
地域として自立した生活圏が成り立てばよいのだ。
その方向性がむしろ、地域内での生きた交流を産む。
その方が、楽しいではないか。

そう、生活や暮らしを楽しむという考え方が、全ての活動の原点だと思う。

あとで酒匂さんとそんな話をして、意見が一致した。
やはり実践者の言葉は、力強い。

2005年9月19日

Htさんを囲んでクレヨンハウス

カテゴリー: えこびれっじ


今日の夜、Htさんを囲んで、表参道にあるクレヨンハウスで食事会。
葉山で作業の後、大幅に遅れて合流。作業の後の美味しい夜ごはんを楽しみました。

今日はたまたまHtさんのMさん(って、クッキーに名前が書いとるやないか)の誕生日なので、皆でお祝い。

今日の行程。
朝自宅(鎌倉)発→午前:Kさんの現場(東京)→午後:Iさんの現場(葉山)→夜:表参道、と、湘南と東京を行ったり来たりの日でした。
列車の中でほとんど寝てたので、今日は睡眠時間がたっぷり。

2005年9月4日

コーポラティブ住宅の醍醐味

カテゴリー: えこびれっじ

今日は、事業コーディネーターとして仕事してますエコヴィレッジTの総会。
エコヴィレッジTのメンバーには、さまざまなたてものづくりの作業でお世話になっています。

総会も8回目を数え、議論がだんだん活発になってきました。
29(×2)の意見をどうやってまとめていくか、頭を使っていかなければなりませんが、みんなが気軽に意見を言える場になってきたというのは、とてもうれしいですね。これがコーポラティブ住宅の醍醐味の一つです。
基本的には‘ノーガード戦法’なので(笑)、これからもよろしくです。
しかし、総会後は子どもたちの手裏剣戦法等による‘攻撃’にあい、パワーダウン。
前日の‘体調の調整不足’もあり、大雨のニュースにも気付かずに、帰宅後早々にノックダウンしてしまいました。

エコヴィレッジTの様子は、以下をどうぞ!
http://d.hatena.ne.jp/ecov/