ブログ
2007年6月11日

ナマで伝えるということ


今日NHKの「おはよう日本」という番組に、NPOえがおつなげてでの活動の一環として取り組んでいる「箱膳」のことが取り上げられました。

この箱の中に、

調和のとれた食事
食育
森のこと木のこと
住まい方の文化

といった、
日本が昔から受け継がれてきた
よき部分の文化が詰まっているから、
この箱膳、
こうして広く伝わっていくといいですね。

ところで
この放送は、
生放送でした。

生放送がこんなにたいへんだったとは、
ビックリ!

映る時間が5分だというのに、
ナマだけに、
シナリオを綿密に練り、
話す内容も概ね決め、
そしてリハーサルを数回行い、
本番に臨むのです。

私は話すことがなかったので、
わりと気楽なもんでしたが、
話すことがあった人は、
たいへんそうでした。

いや話すことがないにしても、
以前同じ箱膳で、
編集されることを前提に
カメラが回ったことがありましたが、
そのときとは違う、
とても緊迫した雰囲気がそこにはありました。
前のときは「適当に話を進めて」(笑)、
と言われて、
ホントウに普段着な感じの場面を
映していただいておりましたが、
(それはそれで、あれだめ膨大な時間が必要だとは思いませんでした)
ナマだとやはり、
基本的には失敗は許されないですからね。

いずれにしても、
何かを伝えていくという仕事、
それが情報として、
多くの人たちの心に残るために、
想像以上にタイヘンですね。

余談
ちょっと鼻の調子が悪くて、鼻がズルズル。
いつクシャミがでそうになるか、心配で心配で。

2007年5月26日

大豆の種を撒きにいく


子ども2人と、
きのかのYSOさんと、
みずがき山のふもとへ。
(私は2週連続)

NPOえがおつなげてが主催するイベント
「大豆をつくろう!」に参加してきました。

今日は大豆の種まき。

親子連れの方を中心に、
たくさんの人たちが参加していて、
ワイワイいいながら、
およそ5畝ほどの畑に、
午前中、種を撒きました。

イベントを管理する大変さはありますが、
一人でやると地道でたいへんな仕事も、
こうして大勢で仕事すると、
楽しくていいですね。

我が子たちも奮闘。
二人でうまく役割を分担して、
作業を進めていました。

眺めていると、
二人の性格の差が出ていて、
おもしろい。

私は、といえば、
連れて行った犬の番。

周りの人たちと談笑しながら、
ゆっくりとこのイベントを楽しみました。

みずがき山がかすんで見えます。
今日は湿度が高いのかな…、
でもそんな感じはしないな…、
色も少し違うな…、
と思っていたら、
家に帰ってニュースを見て納得。
きっと、黄砂の影響だったんですね。

・・・

日が暮れる頃、帰宅。
今日は、
子どもたちと私の3人(+1匹)で晩ごはん。
久しぶりに子どもたちのごはんを作って、
晩ごはんを楽しみました。

畑仕事に料理。
なんだか楽しい一日でした。

これ(畑仕事)、地元でできないかなー。

2007年5月19日

五月晴れの下、山仕事!

山梨県某所の山。

間伐された木が、
林道沿いに放置されていたので、
それを回収して、
使うことにしました。

地元の森林組合に勤めるHさんの案内のもと、
NPOえがおつなげての有志5人で山仕事。

天気が危ぶまれましたが、
そこは晴男の私。
朝は雨が降っていましたがまもなく上がり、
結果、とてもすがすがしい五月晴れのもと、
作業を行うことができました。

気持ちよかったー。

林道沿いに放置された間伐材。
補助金などによって間伐作業自体は行われるのですが、
搬出してもほとんどお金にならないので、
こうして山に放置されることが多いのです。

なお、このあたりの木は、
カラマツが大半で、
たまにアカマツを見受けます。

急斜面を、
木登りするようによじ登り、
木にロープを引っ掛け、
それを車で曳いて、
道路に落とします。

木登りしているのは私。
これがけっこう、楽しいのです。

道路に落とした木を、
チェーンソーで、
4mの長さに伐ります。

なお、チェーンソーを手にしているのは、
我らがNPOの代表、Sさん。
昔山仕事を本格的にしていたらしく、
手つきは手馴れたもの。
Sさんも久しぶりということもあり、
とても楽しそうに、作業してました。

4mに伐った材をトラックに載せ、
まちの製材所に運びます。

これらを挽いて、
デッキの材料にしたり、
工事現場の足場板などに使おうかと思います。

ところでトラックに載せる作業、
これがとても重労働。
間伐して約半年が経ち、
木が乾燥していたとはいえ、
とても重いのです。
ごつい木は、
みんなではあはあいいながら持ち上げ、
トラックに積みました。

そういえばここは標高1000m以上。
やはりまちに比べて空気が薄く、
最初少し身体を動かしただけでも、
はあはあと息切れする感じがありましたが、
しばらくすると、
楽しさに打ち消されたのか、
慣れてしまいました。

製材できない細い材は、
みずがきランドに搬入。

犬小屋を作ったり燃やしたり、
いろいろ使いみちを考えてみたいと思います。

・・・

ヤマやムラは
今元気がないというけれど、
ものは考えようで、タカラの宝庫。

こうしてムラとマチの人が
うまく結びつけば、
お互いに何かいいこと、
楽しいこと気持ちいいことが
起こるかもしれません。

ヤマの恵みを使う側の人間として、
これからもこうした橋渡しを
提案していきたいと思います。

皆さんも、
気持ちいいので、
今度ぜひ来てくださいね。

2007年5月4日

山小屋に焼杉の床を貼る


山梨県の黒森に行ってきました。

そこには、
昨年体験学習を通じて作った
伝統的な木組と土壁の小屋があるのですが、
今年の夏から野菜の直売所として活用するため、
床板を貼りにいきました。

例によって、
地元のスギ材と、
温かい有志たちの手で、
作業を行いました。

みんなでモノを作る過程の、
楽しいひととき。

作業の合間の、
手作りの美味しいおやつ。

心地よい空気と水。

いい天気!

ありがたいことです。

床のほうは、
焼いたスギ板を貼りました。

もともと板の厚さがまちまちだったり、
板の角の部分が丸みを帯びていたり、
そしてなにぶん素人作業だったので、
少々波を打っていたりもしますが、
かえって、
ねらって作ったわけではない、
古くて懐かしい感じになって、
これはこれで、
とても気に入っています。

それとやっぱりヤキスギは、
床に使ってもいいですね。

色合いもさることながら、
木が荒板だったので、
かなり表面がケバだっていたのですが、
焼くことによってそれがなくなります。

黒森は、
半月ほど前来たとき
カラマツはまだ‘ボウズ’でしたが、
今はいっせいに新緑を装い、
そしてなんとサクラが満開でした。

ここは標高約1,200m。
ゆっくりやって来た、
春をも楽しむことができました。

2007年4月17日

土壁小屋と久しぶりに対面


昨日は山梨の山村へ。
昨年秋の山仕事塾で作った小屋と、
久しぶりに対面。

あのときの感動がよみがえります。

冬の寒さに耐え、
時の流れによる風化も作用して、
とてもいいではないですか。

土壁も、
いい感じで‘サビ’が出ています。

追伸、
5月の連休中、5月4日に、
外壁や床板を貼ります。
興味ある方は、ぜひ!

2007年4月1日

様々な縁の大家族、春の‘遠足’に行く


古民家で、
山のてっぺんで、
畑の横の原っぱで、

子どもたちが
絵を描き工作し、
箱膳にて食事の作法を学び、
家族の記念日を祝う、
という企画に

家族と、友人一家と、
行ってきました。

場所は山梨。
ソトコトという雑誌と、
私が参画するNPO「えがおつなげて」の
企画によるものです。

朝は早く、
帰りは渋滞にはまり、
長時間の移動となりましたが、
大家族の遠足みたいなもので、
子どもたちはだいぶ、
楽しんだようです。

さて、どんな内容だったかは、
5/2に発売される雑誌を、
お楽しみに!

久しぶりに「照れる」という思いをしましたが、
家族と友人たちと、
いい思い出になりました。

そして、
食事と飲み物が、おいしかった。
やはり地のもの、時のものは、
身体にじっくりと沁みます。

2007年3月18日

箱膳いろいろ

今日は山梨へ。

そこには、
様々な森の恵みを使って作った
箱膳がずらりと。

持続可能な開発のための教育(ESD)
促進事業の取り組みの一環として、
お集まりいただいた大勢の方々の前で、
箱膳の説明をしてまいりました。

クリの箱膳(左)。
きらくなたてものや設計。
クリの木らしい、
静かな重厚感を意識して
設計してみました。

サワラによる箱膳。
こちらも、
きらくなたてものや設計。
少し厚めの板を使いつつ、
やや軽快な感じに。

また、ワークショップ等で
その場で参加者が作れるような
形を考えてみました。

アカマツによる箱膳。
地元の家具職人さん考案。
柿渋による褐色が美しい。
また、把手の掘り込みも、
かわいらしいですね。

ヒノキによる箱膳。
ワークショップ等で
簡単に作ることができるよう、
作りやすい形に。
余計な装飾のない、
素朴な形になりました。

Sさんによれば、
木を刻み、はぎ合わせた状態ならば、
約30分で組み立てることが
できるそう。

皆さんは、
どの箱膳がお好き?

なお、
その場に居た学生さん5人に聞いたら、
女性と男性とで、
なかなか意外な好みの差が出ました。

・・・

さて、
なぜこれがESD?

箱膳による食育も、
ESDの一環ですが、

この森の恵みの産物が、
森と人をつなげる物語を
紡いでくれれば。

今後の
箱膳作りの展開を、
お楽しみに!

2007年2月8日

栗のはこ


栗の木で、箱膳作りを試みました。

山梨に本拠を置く「NPOえがおつなげて」での活動の一環です。

これまでNPOにて
たびたび箱膳の催しを行っていたのですが、
そのときは、
買って手に入れた箱膳を使っていました。

しかし、
これだけ森の恵みに恵まれているのだから、
せっかくだから自分たちで作ってみようということで、
地元の家具作家さんに
作ってもらうことにしました。

栗の木は、
家具作家さんの手元にあった木。
山梨でも、身近に手に入る材です。
私も好きな木の一つなので、
この箱膳が、
とても気に入っています。

こうして身近な木の使いみち、
そしてその使いみちの物語を、
一つ一つ提案していくことで、
森が元気になる契機の一つになれば、と思います。

ところで箱膳の写真は、
須玉にある古民家で撮りました。
古民家って、昔は‘特別’な存在ではなかったはずなのに、
こういうとき、絵になるなあ。

2006年11月4日

箱が教える食事の作法

「箱膳を体験しよう」という食育イベントに参加してきました。
場所はみずがき山の麓。
「みずがき…」といえば、「えがおつなげて」の主催です。

ちょうど去年の今頃ここへ来たときすごく寒かったのですが、今日はそうでもなく、むしろ暖かいくらい。
今年の11月はやはり暖かく感じます。

しかし紅葉はもう始まっていて、山々が美しく彩られています。
空気も澄んでいて、赤や黄色や緑などの向こうに、神々しいみずがき山を望むことができます。

さて「箱膳」。
「箱膳」とは、昔農村で行われていた食器の管理方法のようで、尺角の箱の中に自分が使う食器を収め、管理します。
そして箱膳により、自ずと食事作法が規定されます。
まずは食事の量。
箱膳の中に納められた料理が、自分に配分された食事の量です。
次に食べ終わった食器の洗浄。
食べ終わったら白湯を流し、残してある漬物でこすって洗います。
その白湯を飲み干した後は、布巾で水気をふきとって箱に収めます。

(食事前)
箱の中に食事が収められています。

(食事中)
箱の蓋をひっくり返して、そのうえに食事を並べます。

(食後)
食後は白湯と漬物で食器を洗い、その食器を箱に収めます。

ということで、箱膳にて食事を体験してみました。
まず印象的だったのは、参加者が10人ほど居たかと思うのですが、食事を始めて暫くの間、実に厳粛な雰囲気の中で、誰もしゃべることなく、黙々と食事をいただいていました。
箱膳でいただくときは、しゃべってはいけないという規則があるのか、思ったほどです。
(そういえば小学2年生のとき、「給食の時間はおしゃべりしてはいけない」という規則があったなあ)
確かに箱膳を前にすると、いい加減に食べてはいけない、と箱膳が言っているような、何か背筋が伸びる感じがします。

次に、建築的な視座から。
箱膳による食事様式がもし根付いたとするならば、家は小さくて済みます。
まず「食堂」というものが要らない。
みんなが集いくつろげる、居間的な空間があれば、そこで食事することができます。
それと食器があれこれ必要ないので、台所の収納も小さくて済みます。
箱膳とは、食事作法を教えてくれるとともに、小さな空間を豊かにしてくれる装置のような、そんな気すらしてきます。

さて、その箱膳。
実はもともと、地域の森林資源をどのように活用しようか、いろいろ議論をしているうちに出てきた発想が派生して今のイベントにつながっています。
森林資源を身近なものにするために、近くの山で採れた木を身近に使ういろいろなものに使っていこう、という考えのもと、いろいろな物語のある「箱」を作っていこうという話の一環でもあります。

ということで、森につながる今後の箱膳の展開、ぜひ楽しみにしてください。

2006年10月29日

木箱作りを楽しんだ


「森林元気化計画」の一環で、みずがきランドにて木箱作りのワークショップを行いました。
今回のワークショップは、この前の山仕事塾で出た廃材、あるいは私が関わっている建築現場の廃材をたくさんかき集め、それらを使って参加者が自由に「木箱」を作ろう、という企画です。

急に実施することになったので少人数での興行でしたが、皆で力を合わせてというよりは、自分の世界に入って作業する内容だったし、また道具をゆとりを持って使うことができたので、かえってよかったのではないかと思います。

私も木箱作りに参加しましたが、これははまりますね。
あっという間に時間が過ぎていきました。
2〜3時間あればできるというのもなかなかよいです。
これが一日がかり、あるいは数日がかりの大作になると躊躇してしまいそうですが、2〜3時間ならば休みの日に手を出すことができます。

また、単純な木箱作りの中に、ノコギリ、ゲンノウ、ノミ、カンナと、大工道具の使い方の基本が凝縮されていて、それらの道具を使いこなす訓練になります。

さらには自分で作ったものを自分で使えるのだから、なお熱が入りますね。

ということでこの企画、なかなか楽しいので今後もしかけていきたいと思います。


午前中、地元の方のご指導のもと、大工道具の使い方の基本を学びました。
こうして実際に道具を動かしてみると、職人の凄さを肌で感じることができます。
とくにカンナはそうですね。

写真の左側には、廃材の山が。