泥壁の材料その二
稲藁。
近所で育てた無農薬栽培の稲の藁。
2週間前のイベントで収穫したものだ。
近くで分けてもらった粘土。
0.5立米ほどある。
このあたりの粘土は少し黄色い。
ちらほら土蔵を見かけるが、やはり黄色っぽい色をしている。
しばらくの間、この粘土の山は、子どもたちの創造の山。
トンネル掘ったり怪獣作ったり。それらを壊してみたり。
Sさんがずっと面倒見てた。
ここ3ヶ月以上ご無沙汰していたが、ここ数日間、一日15分程度鍵盤と戯れている。15分といえば、一日の約1/100。
鍵盤と戯れる時間を作れているかどうかで生活のゆとりの度合いを測ることができるが、今ようやく落ち着いてきたということであろうか。
いやむしろ、一日中ずうと張りつめているよりは、1%でも十分気晴らしになるので仕事の生産性はよかったりして。
テンパっているとなかなかそのことに気づかないが、実際少しでも弾いてみるとそんな気がする。
弾く曲といえば、昔から馴染んだ曲+10年来陶酔しているBEN FOLDS FIVEのPHILOSOPHYをダカダカダダンと数曲。
もともと器用な生き様ではなく、新たな曲を弾くには膨大なエネルギーを要するので、とりあえずはそれで十分満足。
その勢いでKORGからDELLのキーボードに乗り換えておしまい。
来週の泥壁ワークショップの準備のため、山梨を訪問。
車を降りた瞬間、寒い。
気温10℃前後。東京と約10℃違う。
冬の到来が近づいていることを感じる。
さて目的を果たすため、泥壁作りに必要な資材、材料について現地で打ち合わせ。
そこで現地で稲藁を発見。
自分にとって今や大げさでなく‘お宝’にみえる。
以前も書いたが、予想以上に稲藁は入手困難。
なぜならば、農家の方々も稲藁を田畑に敷きこんだり家畜の飼料にしたりと、余すことなく使うことが多いからだ。
農家の方々は、資源の循環を当たり前のように行っている。
その中にそう易々と入り込んで大量に分けてもらうことは難しいし、それに無理を強いることになるかもしれない。
やはり時間をかけて、無理なくその循環のしくみの仲間に入ることが必要だ。
そうしたことも踏まえて自分の「数」の計画も決まってくる。
やはり一つ一つ大事に、という結論になる。
※ワークショップの概要は以下のとおりです。
http://www.npo-egao.net/b/information/20051015/info_0420051015.html
ここは山梨県北杜市の黒森というところ。
私の属しているNPO法人「えがおつなげて」が、ここを舞台の一つに、都市農村交流事業に取り組んでいます。
その一環として、手入れが行き届いていない山の資源を利用して、なにかおもしろいことしようという話になりました。
手始めに、山の見学。その後それぞれのアイディアをワークショップ形式で持ち寄りました。
山の見学。
このあたりの山の状況は、
・何しろカラマツが多い
・ところどころアカマツが
・また、ところどころ、ナラやクリ等の広葉樹が
・上のほうに行くと、シラカバがポツポツと
・沢に近づくと、クルミがポツポツと
といったところです。
スギ、ヒノキの林より、カラマツの林は明るい感じがするのが印象的でした。
そしてそれよりも、やはり広葉樹が多いあたりはさらに明るい感じがしますね。
カラマツ。
このあたりは何しろカラマツが多いので、カラマツを使って何かおもしろいことを考えたいと思います。
こういう厳しい条件のもとでアイディアを出し、何かを生み出す、というのは、昔から好きだなあ。
(実はI邸の設計もそうでした。)
とりあえず、乾燥に時間がかかることだし、11月下旬に100本ほど伐採することにしました。うわさの新月伐採です。
小さな橋を渡ったところに、3畳ばかりの小さな小屋を作る計画が。
小さいけど、伝統構法で、竹小舞かいて、泥壁塗るたてものにチャレンジ!
ファンキーに作りましょう。
10月中旬以降、順次ワークショップやるので、みんな来てね。
温泉とうまい野菜が出迎えてくれます。
もしかしたら生演奏付?
写真で写っているところは、もともと田んぼだったそうです。
草原をかきわけかきわけ、前に進みました。
日本の自然は力強いよ、本当に。
この力強さを生かしたいですね。
山を練り歩いていると、突如不自然なものが目に入ってきました。
砂防ダムです。
ものすごくゴツイ。
こんなゴツイの、本当に必要?
そして砂防ダムに近づくと、あたりにゴミが目立ちます。
この人工物が、人間の心もすさませるのだろうか。
消防署の鐘楼に、こんな看板が。
このような鳴らし方の決まりがあったとは、はじめて知りました。
看板を見ながら、そこに書いてあるリズムをつぶやいてみました。