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2007年6月4日

変わること、変わらないこと

カテゴリー: 今日のできごと

今月の20日より、
改正建築基準法が施行されます。

今日はその説明会に行ってきました。

今回の改正は、
一昨年紙上を賑わした、
「アネハ問題」に端を発します。

一連の事件により、
建築の世界の信用は失墜、
そのために名誉回復を期して、
今回建築基準法が大きく改正されたのでした。

改正された点を大まかにいうと、

・構造計算上の条件が厳しくなった

・構造計算に対するチェック機能の充実

・工事途中の設計変更等に対する手続きの強化

・私たち設計者の力量・質がよりいっそう問われる時代となった

・設計体制の明示化

といったところでしょうか。

色々意見はあるでしょうが、
今はその決まりにしたがってやるしかないでしょう。
むしろ建築の質がより問われる時代にあって、
よい方向といえるかもしれません。

しかし、とてもたいへんになる手続き内容を見て、
私たち建築士の信用ってそこまで失墜しちゃったんだ…、
と、切ない気持ちにもなりました。

以前、大昔の建築確認申請書類を見たことがありますが、
書類の薄さに感動!しました。
建物の質が建てる側の自己責任、
あるいは私たち建築士の良心に託された、
のどかな時代もあったんですね。

そして今、
そんなものは信用できない、というわけです。

とはいえ、
それを嘆いていても仕方なく、
制度やしくみがどう変わろうと、
私は私の信じる方法論で、
建物づくりを提案し続ける所存。

2007年5月31日

元気をいただいた日

カテゴリー: 今日のできごと

今日は久しぶりに、
電車で東京へ。

道中読む本として、
「住宅建築06’10号」を
カバンの中に、突っ込む。

そう、「住まい塾」の特集です。

さかのぼればおよそ10年前、
私は以前、まちづくりの事務所に居たのですが、
まちづくりの仕事をする中で、
まちを構成する一つ一つの住まい作りから
まちづくりにつなげていきたいという考えに至り、
まちづくりの仕事を進めるかたわら、
住まいについての勉強を始めました。
(そして今に至る)

その中で偶然「住まい塾」に出会い、
その考え方にとても共感を覚え、
「住まい塾」の活動の一環として行われている
「設計者養成塾」の塾生としてお世話になった時期もありました。
(とはいえ、3回に一度ほどしか出席しない、
課題もなかなか進まない、落ちこぼれな塾生でしたが…)

そして今日、
久しぶりに「住まい塾」の考え方や、
作っている家の写真を見て、
住まい作りの勉強を始めた
当時のことを思い出し、
また改めて、
やり方は違いこそすれ、
私は鎌倉周辺を基盤として、
その心を何かしらのカタチで、
伝えていきたいと思いました。

また今日は久しぶりに、
お会いする方二人。
それぞれ、
以前お会いした時とはまた違う、
興味深い活動を繰り広げておられて、
とても楽しそうでした。

お二人の活動をお聞きして、
世の中確かに、ナンダカなあ、
ということが起きているけれど、
一方でまちや野には、
楽しい人たちがたくさん居るわけで、
そしてそういった人たちが結ばれて、
なんだか楽しい時代になりそうだ、と、
そんな予感がしてくるのです。

というわけで今日は、
拳を挙げてヨッシャ、と
思わず電車の中で叫びたくなるほど、
各方面から元気をいただきました。

今、ほとんど地元で
仕事も生活も完結している日々ですが、
たまには列車に揺れられ、
トキヨも行ってみるものだ。

2007年5月7日

姫路城に行く〜さすが世界遺産〜

カテゴリー: 今日のできごと


播磨の旅のシメとして、
姫路城に行ってきました。

さすが国宝、世界遺産です。
想像以上に壮大で、
見応えのある建築でした。

外見は、
主に瓦、漆喰を素材として、
饒舌なほど装飾的であるのに対して、
建物の中は、
‘武士の建物’らしく、
野太く、質実剛健。
この対比が実に面白い。

いろいろ写真を撮りましたが、
瓦の使い方が印象的だったので、
以下、姫路城瓦特集です。

入母屋の部分。
部分的に見ると、
軒先と袖の装飾がすごい。
鳥衾(トリブスマ)、
そして漆喰による破風や懸魚や軒先も、
えらいことになっています。
かといって、
全体的に見ると、
ごてごてした感じというよりは、
装飾的な中でも調和している感じがします。

本瓦葺。
ムラのある感じが、
気に入りました。

瓦をコバ立てして、
連続して土間に埋めています。
写真だとよく分からないのですが、
左側の漆喰の壁が緩やかな曲線を描いていて、
それに沿った形になっています。

曲線壁部分に載っている本瓦。
斜めから見ると、
幻想的な感じです。

瓦交響曲、その壱。
漆喰に穿たれた、
丸だの三角だのの穴が、
保育園や幼稚園によくあるような感じで、
なんだかかわいらしい。

瓦交響曲、その弐。
姫路城には、
このように瓦が折り重なるように見えるところが
たくさんあります。

敷瓦。
やはりムラのある感じが好きです。

天守閣の目の前に見える、
鳥衾。

排水溝の底面に、
割れた瓦をうまく使っています。

同じ排水溝でも、
割れていない瓦を、
整然と並べたものもあります。

現代に作る案内板も、
瓦をうまく使っています。

2007年5月6日

播磨の国で、史跡改修田舎料理屋と出会う

カテゴリー: 今日のできごと


お次は、史跡「千本本陣」。
すばらしい歴史的建造物を生かし、
そこで蕎麦と田舎料理を出しています。

こちらの代々続く当主が、
定年で仕事を退職され、
最近ここに戻ってこられて、
このお店を始めたそうです。

「本陣」ならではの、
格調高き建物。

小屋に何本もかかるアカマツの梁が、
その威厳を物語っています。

こうして古き良きものを、
単に「見せる」ものだけではなく、
現代に生きる空間として使っていく姿に、
とても共感を覚えます。

播磨の国で、古民家自力改修カフェと出会う

カテゴリー: 今日のできごと


築約130年の古民家を改修し、
もうじきギャラリー兼カフェとして開店する建物を
見る機会をいただきました。

なんでもその古民家は、
「ほんまにお店できるんかいな」
というくらい、ボロ家だったそうなのですが、
今ではそんな状態が信じられないくらい、
ギャラリー兼カフェとして、
見事に改修しています。

しかもその改修工事を、
今の主が約2年かけて、
瓦葺きから床貼りから、
今までまったく経験がないのに、
なんとなんと、
ほぼ全て自力で行ったそうです。

すばらしい!
その情熱に乾杯!です。

こうして古き良きものの再生、
そして自分の手で空間をととのえていく動きがあると、
とてもうれしいですね。

ここは、
「米ギャラリー 大手前」として、
近日中オープン予定。
姫路市林田町にあります。

播磨の国を旅する際には、
ぜひ訪れてはいかがでしょうか。

漆喰と焼杉の街並みと出会う

カテゴリー: 今日のできごと


午前中わずかな時間を使って、
龍野の古い街並みを見に行きました。

漆喰と焼杉が連続する、美しい風景。
とくに、白い漆喰の映える街並みでした。
ここには、
すばらしい左官職人たちが、
居るにちがいない。

雨の中、あまり時間がなく、
車でサラッと回っただけなので、
またじっくり、
歩いて見に来よう。

2007年5月5日

囲炉裏はいいなあ

カテゴリー: 今日のできごと


今日は、
甲斐の国から播磨の国に移動。

道中見える信州の山々が、
雪をかぶせたり、
新緑がまばゆかったり、
とても美しい。

その日の晩9時ごろ、
目的地のM田家に到着。

早速晩ごはん。
M田家の囲炉裏で肉を焼いて食べました。

子どもの日で道中どこも食べる店が満杯で、
実は結果的にそうなったのですが、大正解!
(突然すみません、M田家のみなさま)

地元でとれた肉はうまい!し、
そして何といっても囲炉裏はいい!ですね。

囲炉裏は、日本の伝統的な家の装置。
調理したり、暖をとったり、
そこに居る人の輪を深めたり。

やはり伝統の中に、
楽しさ、心地よさのヒントが、あります。

2007年5月1日

今日は静かな雨

カテゴリー: 今日のできごと


今日は静かな雨模様の日。

ここのところ、
賑やかに身体を使う日が
続いていたので、

今日みたいな日があると、
うれしい。

身体が資本の日々は、
お天気と仲良くなります。

2007年4月23日

山梨の某民家にて

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木の家、
土の器、
花の飾り。

家、器、飾り。
これらの共鳴が、
美しい空間を作るのです。

たとえ築二百年経った家でも、
空間は人の手で、
作られていくのです。

そしてやはり、
身近な自然の恵みが織り成す世界は、
美しい。

2007年4月21日

今日は、また会う日

カテゴリー: 今日のできごと


久しぶりに、
2年前完成した、
横浜あざみ野のエコヴィレッジに。

杉の板のすっかり落ち着いた風合いと、
作った頃とは違う、周りの景色の変化が、
2年という年月を感じさせます。

ここは5世帯というコミュニティ。
今日は一同に会する皆さんとお会いしましたが、
ほのぼのしていて、
5世帯は5世帯なりの
よさがありますね。

2年前、今は無きプランツの一角で
毎月開いていた集まりの雰囲気を、
しみじみと思い出しました。

そして何よりも、
資料作りが楽でいい(笑)

せっかくここまで来たので帰り道、
港北ニュータウンに今日開店した、
「ノースポート・モール」に寄りました。

いつもは「今日開店!」という場所は、
混雑するので絶対に行かないけど、
ここは別。

といいますのも、
去年夏に別れを惜しんだ「プランツ」が、
この場所で、
「ナチュラルハーモニック プランツ」として再開。

早々に来ようと思っていたので、
ちょうどよかったです。

大型ショッピングモールの一角にできるというので、
(本当にでかい。たどり着くのに苦労しました。)
どんな様子かな、と思って行ったのですが、
以前と同じような雰囲気でしたね。
それとやっぱり、
周りの店と、全く空気が違います。
空気が柔らかい。
前は単独に建つ建物でしたが、
今度は同じ建物の中で相対比較できるので、
よりいっそう、違いを感じますね。

やはり「オーガニック」は、
心地よい。

このあたりに来る楽しみが、
一つ増えました。

皆さんも、是非!