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2006年12月31日

2006総括の日

カテゴリー: 今日のできごと


昨日は、
朝からきのかの家、
夕方は、Iさんの家、
夜は、ピスカリア、
と、奇しくも今年私がお手伝いさせていただいた建物行脚の日でした。

昨日それぞれの場所で、喜んでくださっている皆さんの顔を見て、よい一年を過ごすことができたということを実感しました。

そして夜は家族とピスカリアで食事。
今年は例年以上に、休日を家族とともに過ごすことができなかったけど、そのかわり、ここはたびたび家族で足を運んだ場所でした。
ここへ連れて来ると、家族みんな美味しいといって喜んでくれる、今や私たちの家族の絆をつなげてくれる場所となっています。

曲がりなりにも(笑)、やりたいようにやらせてくれる家族に感謝!
そして、それが今年こういう形で家族に還すことができて、たいへんうれしい限りです。

それでは最後に。
今年もすばらしい出会いと仲間に恵まれ、「風土」と「伝統」を現代に表現するという取り組みを、様々な形で実現することができました。
場を提供してくださった皆さま、本当にありがとうございます。
今年は最初から最後まで、無我夢中で駆け抜けた感がありますが、来年は少し腰を据え、さらに「風土」と「伝統」を掘り下げていくことができればと思います。
皆さま、来年も引き続きよろしくお願いいたします。

2006年11月29日

「美味しい」の定義

カテゴリー: 今日のできごと


今までは何も感じなくても、
普段接していないようにすると、
その存在を感じることがあります。

とくに最近、
化学系の某添加物がよく分かるようになりました。

舌を通る瞬間はそれほどではありませんが、
その後しばらく残る、ザラついた違和感。

それに気づいて以来、
「美味しい」という定義を、
舌で刹那に感じるのではなく、
食べ物をいただいた後の、
身体全体の心地よさも含めて、
評価したい、と思うようになりました。

2006年11月26日

初冬の旅立ち

カテゴリー: 今日のできごと


去年の今頃、
冷たい風の下、
黒森の材料で、
黒森で作り、
黒森で育った泥。
大方は「山仕事塾」で使ったのですが、
残された泥は、町田市某所へ、
旅立つことになりました。

旅立つ先で、輝くことを願います。

この時期黒森を旅立つ、
夢多き若者二人も然り。

今日の黒森は、
冷たい雨模様の、
寂しい空でした。

2006年11月25日

久しぶりに見た空は

カテゴリー: 今日のできごと


久しぶりに、吉岡木材さんのところへ行きました。

午後3時半過ぎに着いたのですが、既に夕方の空。

普段だったらこの時間、明るい日差しの下、
鼻の穴を真っ黒にしながら、
賑やかなおやつの時間だったのに、
寂として愁いの帯びた空。

吉岡さんも、
「すっかり寂しくなったわね」
と仰っておりました。

2006年11月24日

昼めしの話

カテゴリー: 今日のできごと


家で仕事をしているときは、
たまに家で自分で昼ごはんを作ります。

作るといっても、
仕事の合間なので、
ごはんと味噌汁と納豆と漬物と…
くらい、素朴なもの。

その代わり、ごはんをしっかり食べ、
味噌汁を具だくさんに、豪勢に作ります。

あれこれおかずがなくても、
これで十分!
むしろ、食後に身体が疲れないので、
午後の仕事が捗ります。

ごはんと味噌汁は、
日本人の身体に合う食べ物だと、
だから先人達は
この組み合わせを選んできたのだと、

初冬の温かい日差しを浴びながら、
そう思うのであります。

2006年11月20日

自転車と体力が物差し

カテゴリー: 今日のできごと

私の仕事の理想は、
我が家から、
自転車で動ける範囲が、
仕事圏内。

ここ鎌倉で、
地に足つけて、
生活していきたい。

ここ鎌倉で、
家づくりの文化を、
発信していきたい。

今日は、そんな日でした。

そんな日は、
家族でごはんを食べるから、
ご飯がうまい。

2006年11月18日

機械は職人が作る

カテゴリー: 今日のできごと

昨日、今日と、今年の木の建築塾の3回目。

今回は、「歴史的建築物(安田邸)の内装と修復工事」。

昨日は、池袋の芸術劇場で座学。
今日は安田邸の見学会。
今日は、諸般の事情で参加できず、
昨日の座学の会のみ参加しました。
(残念!)

私はこれまで新たに建物を作るばかりでしたが、
修復工事も、とてもおもしろそうだな、と思いました。

もしかしたらそれは、
設計者自身の仕事の姿勢なのかもしれませんが、
元の建物の質感を大事にととのえるために、
職人と深く対話し、
素材や作り方を追求する仕事。

想像以上に感銘を受けました。

その中でもとくに印象深かった話は、
畳や紙を作る機械は、元々は、
畳職人、あるいは紙漉職人が
作ったという話。

職人の世界は、
職人にしか、
再現できないということですね。

2006年11月14日

二百光年

カテゴリー: 今日のできごと


昨日見た、
二百年以上も前に作られた家の、
味噌蔵の壁。

よくよく近づいて見てみましたが、
今も昔も、
土壁の作り方は、
基本的に変わりません。

確かに今この家は、
二百年の風雪を、
感じざるを得ない状況です。

しかし、今私たちが作っている家々は、
二百年後、此れと同じ光を
表現できるでしょうか。

昔の家は、いろいろなことを教えてくれます。

2006年11月13日

生きる力を与えるひと

カテゴリー: 今日のできごと

都内某所。

五体満足な頃に思いを馳せながら、
彼女の話をずっと聞いていた

彼女は、悔しさや悲壮感など、
まるで見せないどころか、
今の状況を受け入れ、
楽しんでいる

それが証拠に、
笑顔に曇りがない

繊細な感覚を持つとともに、
とても強い人だと思った

確かに最初から、
手放しで受け入れている
わけではないだろうけれど。

対して僕はまだ、
思いがけずグランドに伏せた、
14年前の春のことに、
少しだけ未練がある

僕は彼女のように
強くなれるだろうか

その自信はまだないけれど、
とにかく今、
できるかぎりのことを、
しようと思った

2006年11月12日

ととのえるひと

カテゴリー: 今日のできごと

場所の脈拍をととのえる

空間の旋律をととのえる

建築設計者は、建築物の新たな創造を企てるわけですが、
仕事の大半は、

この場所が求めていること
施主が求めていること

これらを空間として調和するように、
「ととのえる」ことではないかと思う、
今日このごろです。

「建築は、凍れる音楽」
と言った人がいますが、
よく言ったものです。

音楽も、いろいろな分野はありますけれど、
耳に心地よいと思う調和の中で、
生み出されるもののはずだからです。