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2006年2月20日

私のビールの消費法

カテゴリー: 今日のできごと


自分はビールが飲めない。
いや、飲めるのだが、飲むと全身に激痛が走る。
原因が分からずじまいだったけど、どうも最近ビールアレルギーらしいということが分かった。
そして不思議なことに、日本酒とか焼酎は大丈夫なのだ。
だから酒の場ではいきなり日本酒を頼む。
このため、昔体育会系だったことだし、よっぽど酒好きでアルコールに強いと思われるのだが、実はそうでもない。
日本酒は2〜3合飲めば十分なたちだ。

さて本題に入る。
そうはいってもその事実をご存じない方も多いので、けっこうお歳暮などでビールをいただく。
お客さんが来たときに出したりするけれど、それでも消費し切れない。
だから料理でよく使うことにしている。
写真は、ビール衣の芋とカボチャの天ぷら。
今日の昼メシとしてさっき自分で作った。
塩をかけて食うとむっちゃうまい。
子どもたちも大好きで、自分が厨房に立つと、必ずこれを「作れ作れ」というくらいだ。

最後に、自分が唯一飲めるビールを紹介する。
それは、岐阜は博石館の自然麦酒。
空気中の酵母で麦を自然発酵させた、まさに自然のうまみ、自然の産物。
これは飲んでも痛くならない。そしてうまい!!
不思議だ。この身体、ゼイタク者め。うまいけど、高いんだぞ〜。

※自然麦酒の詳細は、以下のHPをご覧ください。
http://www2.odn.ne.jp/kentei/kinsyoukai/fhakusekikan.htm

2006年2月11日

早い、安い、うまい?

カテゴリー: 今日のできごと


近所で作っていた家が、もう足場がはずれ、クロス工事に入っていた。
もうまもなく完成だ。
早い。
年末に上棟していたので、基礎工事から数えて工期は3ヵ月弱といったところか。
I邸は8月末に上棟したが、う〜ん、抜かされそうだ(笑)。

何でこんなに早いんだろうかと考えてみると、建築に使われる部品がほとんど既製品で、「加工」、「造作」というよりは、「取付」という工程が中心だからだろう。
もしくは実寸大のプラモデルといってもよい。
プラモデルは、基本的に部品を接着剤に頼って組み立てていく。

醤油や味噌などの発酵食品って、美味しく作るために然るべき時間ってあるじゃないですか。
しかし今、大手メーカーなどが作っているものは、1ヵ月しないうちに作ってしまうために、調味料で旨味を出し、味を調整している。

家も、気持ちよいものを作るのに然るべき時間ってあるんじゃないかと思っている。
醤油や味噌と同じように、やはり本来の速度より速く作ろうと思うと、どこかで無理なしくみとならざるを得ない、あるいは「添加物」の助けを借りざるを得ない。

だいたい、そんなにあっけなく家を作ってしまったら、人生の大きな楽しみの一つがあっけなく終わるということだから、せっかくの機会が勿体ない。
快楽第一主義の私としては、もっと家づくりの快楽を楽しんでほしいと思う。

2006年2月10日

町田の雑踏の中で

カテゴリー: 今日のできごと

仕事で町田駅に行く。

そこでとても素晴らしい音楽との出会いがあった。
ピアノで奏でるrakiraさんの音楽。
rakiraさんは、町田駅の無数の人が行き交う立体歩道の一角で演奏する路上ピアニストだ。

一人立ち止まって聴いていると、rakiraさんとたまたま言葉を二つ三つ交わすことができた。
直ぐに優しい目と心の持ち主であることを感じた。
人の奏でる音楽は人を表す。
「やさしい音楽」とはこのことだ。

とても気に入ったので、傍に置いてあったCDを一枚買った。
早速、家に帰って繰り返し聴いている。
じっくり聴いていると、流れてくる音がやさしくも力強く自分の心を揺さぶる。
自分自身も少しだけやさしくなっているような、そんな気がした。

HPを見ると、いろいろなところでライブをやっているらしい。
今度足を運んで、生でじっくり堪能したい。

■rakiraさんのHP
http://rakira.jp/pc/index.html

2006年2月9日

武相荘の向こう岸

カテゴリー: 今日のできごと


鶴川街道から武相荘への道を振り返ると、エコヴィレッジ鶴川の現地がよく見える。
建物を建てるために木々を伐らざるを得なかったけど、隣の山を残したので、建物の背景が緑となり、建物が緑に包まれる印象となる。
建物の敷地もたくさん緑を配して、緑の中に焼杉張りの建物が埋没しているような、そんな感じにしたい。

それにしても、辺りに建つ住宅地はデコレーションケーキのようだ。
その先にある武相荘のように、建築素材が限定されていた時代のほうが豊かな空間と感じるのは皮肉だ。

雨のみち

カテゴリー: 今日のできごと


冬の武相荘記録その5

門には縦樋がない。
雨水は、銅の軒樋から、端のアンコを伝って、そのまま地面に滴り落ちる。
滴り落ちた先には、葉をあしらった水甕がある。
その水甕の配置をよく見てみると、アンコの真下に来ておらず、葉の先に落ちるようになっていて、葉を伝って甕に水がたまるしくみになっている。
写真で、地面が濡れているところを見てみれば、それがよく分かる。

確かに、3m近く上から落ちてくる水を甕で受けたら、かなり騒々しいかもしれない。
そのための配置の妙なのだろうか。

現代の家づくりだと、雨の道の計画は往々にして疎かになりがちである。
一方で生活に根付いた文化とは、こうした生活の微細な一コマ一コマに至るまで、全身全霊を込めてよく計画されているなあ、と思った。

同じ人の手でも

カテゴリー: 今日のできごと


冬の武相荘記録その4

武相荘をさらに進むと、散策道がある。
あたりはコナラを中心とした雑木で覆われた林だ。

そして散策道の脇には、柵らしき装置がある。
木目を見るとナラ系に見えたので、たぶん目の前で伐ったコナラをそのまま使っているのだろう。
それは柵なんだろうけど、柵にしては低く、腰をかけるのにちょうどよい形と高さになっている。

本当ならばこのように、人の手が入るほどに世界は美しく、合理的となる。

しかし、どこまでも人工的な世界が続く現代日本の空間は美しいだろうか。
現代では往々にしてガードレールや金属製の手すりなどで作られてしまうその部分は美しいだろうか。
同じ「人の手」によるものでも、この差は一体どこにあるのであろうか。

普遍かつ唯一無二の縁台

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冬の武相荘記録その3

縁台は日本全国どこにでもある建築装置。
しかし、そこで使われるのは自然の木や石。
木や石をそのままの形で使う。
この世界で唯一無二の造形。
だからこそ、切り方といい、配置といい、住み手および作り手の美意識がそのまま表れる。

自然曲線と格子窓

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冬の武相荘記録その2

昔は立派な製材機なんてなかったから、木をチョウナだけで整えて使うことが多い。
だから木を木の形のままとして、自然の造形を楽しむことができる。
壁はだいたいが左官等の湿式工法だから、自然の造形でも追随して納まる。

その横で、人間の造形の美としての格子が配される。

自然と人工。
自由と秩序。

その調和が美しい世界を作る。

ところでこの写真の左には、一本引込戸がある。
戸が室内側で、ガラス格子戸の腰から下を横切る。
鴨居がガラス格子戸を前にして、軽やかに納まっていた。

木の世界は伝統を踏まえ、伝統を超える。

機知と美学の表徴

カテゴリー: 今日のできごと


エコヴィレッジ鶴川の現場に立ち寄った後、何人かの住民の方と白州次郎・正子夫妻が暮らした家「武相荘」を訪れた。
エコヴィレッジ鶴川に関わるようになって2〜3年経つが、こうして「武相荘」に足を踏み入れるのは恥ずかしながら初めてのことだ。
前々から行きたいと思っていたので、ようやく念願がかなった。
評判通り、行ってみてとても豊かな気持ちになった。
豊かな空間、品、ことばと出会うことができた。
そして一緒に行った方々と豊かな時間をすごすことができた。

その中で出会った豊かな空間や品を幾つか紹介。

写真は敷地内の店舗の置看板。
背景となる赤茶けたところは、鉄の錆だ。
鉄の錆も、使いようでとても美しい。
そして錆は時空を超えた深みを感じさせてくれる。

そういえば鶴川街道から武相荘に入るときも「錆」が出迎えてくれた。
「ぶあいそう」と「さび」。
端(はな)から白州さんの機知と美学とを感じた。

2006年2月6日

懐かしい場所

カテゴリー: 今日のできごと


I邸から自転車で家に帰るとき、長谷のあたりを通った。

長谷は、じいさんばあさんの家があって、子どもの頃よく来たまちだ。
自分の生まれたまちでもある。

懐かしい反面、自分の知っている風景とはだいぶ違っていた。
じいさんばあさんの家は当時板金屋であったが、今は住む人も入れ替わって骨董屋になっていた。(写真がそうです。)
向かいにあった個人医院は、駐車場になっていた。
じいさんに良く連れて行ってもらった菓子屋は、シャッターが下りて看板が外されていた。

懐かしい場所は、当時の思い出とともに、年月の重みを感じさせてくれる。