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2017年9月11日

さわりたくなる扉

学校の改装工事にて。

教室の入口に
木建具が入りました。

従前の扉は
戸車周辺がへたってしまい、

あけたり閉めたりするのに
踏ん張って力を入れなければ
ならないほどでしたが、

これですーっと
動くようになりました。

これだけで学校側からは
喜ばれたのですが、

無垢の杉で作った建具は、
やはり感度豊かな子どもたちに響くのか、

私が打ち合わせのため
教室にいる間、

何人もの生徒たちが
「これいいー」などといって
さすっていきました。

見た目だけではなく、
香りや食感、

子どものうちに
「本物」が五感に響く
場を作ることができれば
うれしいです。

ところでこの建具は
透明の窓の下に
12枚の板を割り付けています。

12の歳を重ねて
この学校に入り、

廊下から6年間の学園生活を
透明な窓越しに映し出す、
というメッセージを込めた12枚です。

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2017年9月8日

旅情を催す

今年度第4回目の木の建築塾は、
泉幸甫さんが講師でした。

お題は、
「工業化と手作りの狭間で」。

手作りはいい。

時間と手をかけて
丹念に作ったものは、

写真で見ても
そうつぶやいてしまうのですが、

資本主義経済が確立し、
存分に時間(=おカネ)をかけるわけにも
いかなくなったこの現代は
「手」を離れて工業化が進み、

設計とはカタログの中から
工業製品を選ぶこと、
といっても時代になりました。

職人が設計者を揶揄する言葉として
「カタログ屋」と呼ぶという話も
聞いたことがあります。

工業製品は
決して美しくないわけでは
ないと思うのですが、

手作りのものが放つ
本能に響くような美しさには
とうていかないません。

そんな中で美しさを表現したい
私たちのような者たちにとって
どのような態度で臨むべきか、

その答えのいくつかを
泉さんは示されていました。

とくに私が刺激を受けたのは、
素材に対する情熱と行動力です。

素材を取り扱う手段が
「手」から「電気仕掛け」に変わろうと、

料理でも
おいしい料理を作るためには
素材のよさが大事なように、

建築でも素材の吟味が
大事なことになってきます。

泉さんは建築に使う
素材と出会うために
あるいは素材の源流を探るために
好奇心旺盛に世界中を旅し、
見聞を広げられていて、

そういえば最近
自分は目の前のことを
楽しむばかりで、

旅してないなあ、

旅したいなあ、という
思いを募らせたのでした。

やはり別の世界に触れることは
刺激になります。

その意味で「木の建築塾」は、
本当に自分の糧になることを
改めて感じました。

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2017年8月27日

スギで包む

カテゴリー: 今日のできごと

埼玉県の某中高一貫校にて
教室改装工事の仕事を
いただいているのですが、

今週一教室分の大工工事が
ほぼ終わりました。

一つやってみて
今後の施工計画などを
練っていきます。

ところで今回の改装では、
地元で採れるスギを中心に使い
教室の壁と天井を
スギで包む計画としました。

建具付きのロッカーも
全てスギです。

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2017年8月21日

スギの学び舎をたくらむ

カテゴリー: 今日のできごと

上里は邸が始まる同じ日に、
埼玉県でもう一つ、
改装の仕事が始まりました。

スギを多く育てている
まちの中にある学校の仕事なので、

教室をスギで包む予定です。

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2017年8月14日

はじいたものでさえ

カテゴリー: 今日のできごと

打ち合わせを兼ねて、
久しぶりに少しだけ
農作業を手伝いました。

手を動かしながら
いろいろ話をすることができたし、

現場で手を動かして
肌で感じることがたくさんあると
改めて思いました。

収穫の時だけではなく、
長い間、みかん一つ育てるのに
こんなに手をかけているんだ。

この摘果した青みかんも
大事にいただきます。

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2017年7月12日

二人でも楽しいタケワリ隊

カテゴリー: 今日のできごと

秋に着手する予定の
柏お邸の建主さんと
伊豆は韮山に出向いて
竹を割りました。

今年の冬に
3~4棟分、みんなで伐った竹を
大工の北山さんの倉庫に
預けているのですが、

まだ何百本とあるので、
ぼちぼち来ては
割ることにしています。

今日は二人だけでしたが、
ラジオを聴きながら
いろいろなお話ができて
楽しかったです。

成果は割竹の状態で約650本、
蒸し暑い中がんばりました。

ところで竹割作業は、
ずっと体幹トレーニングを
しているようなもの。

次回はラグビー関係者、
たくさん来ないかなあ(笑)。

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2017年7月5日

‘そのへんにあるもの’を楽しむ

カテゴリー: 今日のできごと

今日は小田原でドロコネ隊。

左官、大工の他に、
フリースクールに通う子ども6名+引率の大人1名が
お手伝いに来てくれました。

お天気は、
汗だくになるということも
なかったのですが、
真夏に限りなく近い気温。

どろんこになって
身体を洗うために水を浴びた時は

‘ちょ~きもちいい!’
お天気でした。

どろをこねるのに
初夏がいちばんいい季節かもしれませんね。

作業内容は、
いつものとおり、

粘土に水を入れて
ドロドロにしたところに、
細かく切った藁を入れて
混ぜるだけ。

実に単純でたいへんな作業ですが、

泥のプールに入ってはきゃー、
切り藁を振りまいてはきゃー、

こうしてにぎやかな子どもたちと行うと
楽しい作業に生まれ変わりました。

ところで今回使った粘土は、
建主さんが昔、
田んぼとして使っていた
すぐ近くの場所から
持ってきました。

‘そのへんにあるもの’で作れるというのが
この工法の実におもしろいところだと思います。

これから作るたてものも、
ある意味では‘そのへんにあるもの’に
手を加えるための場所になる予定です。

手間と愛情で
‘そのへんにあるもの’が
どのように生まれ変わるか、
今からとても楽しみです。

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まずは藁を細かく切る作業。

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並行して、
土の中から根っこや石などを
取り除く作業。

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目につく根っこなどを除去した後は、
土をほぐす作業。

ここ農家さんで
トラクターをお持ちなのでフル活用。

やっぱ機械っていいなあー(笑)。

その後何度となく、
根っこを取る、ほぐす、を
繰り返しました。

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根っこが目立たなくなったら
水を入れてドロドロに。

こちらもユンボで混ぜ、
そのあとはみんなの足で混ぜ、
の繰り返し。

最初はなかなか混ざりませんが、
時間が経つとペースト状になってきます。

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そのあと
これでもかというくらい切り藁を投入して、
よくかき混ぜました。

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お昼ごはんを食べて
藁の周りで昼寝をしていたら、

こどもたちが寄ってきて
藁でくるんでくれました。

おちおち昼寝も
できません(笑)。

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子どもたちを泥まみれにしてやろうと、
久しぶりに、率先して泥にダイブ。

何人か後に続いていました。

空を飛ぶって
気持ちがいいです(笑)。

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皆さんのおかげで楽しかったです。
ありがとうございました

2017年7月2日

幸せと思う場所、その2

カテゴリー: 今日のできごと

日曜日は家族と
葉山ピスカリアへ。

子どもと妻の誕生日は
たびたびここへ来てますが、

自分の誕生日でここへ来るのは
初めてでした。

ここが大好きな子どもたち、
二人が大学生になっても
いっしょに来てくれるだけで
うれしいです。

またイズモさん、
幸せな盛り合わせを
ありがとうございました。

昨日に引き続き、
ここも幸せと思う場所の一つです。

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2017年7月1日

幸せと思う場所

カテゴリー: 今日のできごと

久しぶりに、
鎌倉や邸に関わった職人たちや
鎌倉の仲間たちが集まる
通称「○○湯(○○は建主さんの苗字)」が
開かれました。

最後に開いたのは、
去年の11月23日ですから、
7ヵ月ぶりの開催、

それまではしばしば行っていたので、
とても久しぶりな感じがします。

と申しますのも、
新年にめでたく
この家に子どもが産まれ、

生活が落ち着くまでは
開催を控えていたのです。

ということで今回は、
子どものお披露目を兼ねた
「○○湯」となりました。

それだけではなく、
「○○湯」を始めた頃に比べて
幼い子どもたちの参加率が高くなり、

世代が多岐にわたって、
親戚一同が集まった感じといいますか、
大家族が集まった感じといいますか、

和やかな時間が
ゆっくりと流れていました。

また、
ここを手掛けた大工と私が
たまたま昨日同じ誕生日で、

別にその日を狙って
開いたわけではないのですけれども、
みんなでお祝いしてくれました。

この場所は、
私が幸せと思う場所の
一つだということを
改めて思いました。

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