位と壁
掛川で行われた
職人がつくる木の家ネットの総会で、
掛川城周辺の歴史的なたてものを見学しました。
そのうちの一つの御殿が
私が幼い子どもの頃まで、
公共施設として使っていたというから
驚きましたが、
こうした歴史的なたてものが
単なる観光施設としてではなく、
生きた実用の空間として
使い続けるというのも
面白いなと思いました。
さてこのたてものには、
それぞれの間に、
どのような使われ方をしていたのか、
解説する札があったのですが、
位の高い間、
あるいは人をもてなす間の壁は
押さえて仕上げられた漆喰、
そうではない間の壁は
土でざっくりと仕上げられていて、
解説を読むまでもなく、
それぞれの間の立ち位置を
何となく推測することが
できました。
やはり漆喰の間は、
背すじが伸びる心持ちになるし、
土壁の間は、
座り込んでくつろいでいたい
心持ちになりました。