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2014年10月24日

愛に溢れる外壁板

カテゴリー: 今日のできごと

鎌倉滑川沿いの
某古民家にて。

暑い夏に始まった
外壁板の貼替工事が

本日の産業廃棄物の
引き取りをもって
全て終了しました。

きらくなたてものや支援のもと、
施工したのは、
なんと住まい手の方。

大工が貼り方を
教えたとはいえ、

住まい手の方が
器用とはいえ、

ご自身の仕事の合間に
約15坪の板を貼る作業は、
なかなか容易ではありません。

本当にすばらしい!

今後こうした
自主施工をしたい方々に
勇気を与えてくれるでしょう。

会うといつも
お話ししてくださる
苦労話もまた楽しい。

技術とともに
家に対する愛着を
育ててくれる自主施工、

相当の覚悟は必要ですが、

きらくなたてものやは
応援します。

2014年10月16日

空に伸びゆくカツラの木

カテゴリー: 今日のできごと

昨日はは久しぶりに、
「きなりの家」に行ってまいりました。

「きなりの家」とは15年前、
土地を買う前から
14世帯が環境共生型の
暮らしを求めて集まり、
それぞれの家の設計とともに、
全体についてはみんなで話し合いながら
計画を決めていく、
いわばコーポラティブ方式により
できあがった集合住宅です。

私は都市計画コンサルタント会社勤務時代に、
このコーポラティブ方式の
コーディネーター役として
お手伝いさせていただきました。

建築的には、
安全な素材による内装、
外断熱、逆梁工法、屋上菜園、
各種の自然エネルギー活用といった
当時珍しかったことも含めて
様々なことに取り組み、

また一ヵ月に一度程度、
みんなが集まる総会の場は
毎回長丁場で、

みんなで話し合いながら
いろいろなことを
決めていくということは、
こんなにもたいへんで、
こんなにも楽しいものかと
思ったものです。

また当時は、
電子メールが一般的ではなく、
連絡の手段は
会社に泊り込んでは
たくさんの資料をコピーして
ファックスか電話か郵送。

数年後に次の
コーポラティブハウスを手がける頃、
電子メール、そして
メーリングリストという手段を
使えるようになった時は、
なんて便利なんだ、
と思ったものでした。

まあとにかく
いろいろと思い出深い
きなりの家ですが、

昨日とある一室をお借りして
住民のお一人とともに
建設当時のことをお話しする
機会をいただきました。

もう15年前のできごと、
忘れていたこともありますが、

やはりこうして、
みんなの話を聞き込みながら
ものごとを決めていき、
みんなで家と物語を
作っていった充実感が
数年前のことのように
よみがえりました。

今は個人の家を
設計させていただくことが
多いですが、

個人だろうと
みんなの家だろうと、

こうして関わるみんなと
いい関係を作りながら
家と物語を作っていきたい
という姿勢は、

恐らく当時の充実感も
少なからず影響しているのだと
思います。

実はほぼ同時進行で、
鎌倉に伝統工法による
自宅を建てていましたので、

15年前の1999年という年は、
現在の仕事の原点
ともいえる年でした。

きなりの家の中庭に立つ
シンボルツリーのカツラの木は、

きなりの家とともに、

また個人的には
伝統工法との出会いの年から
成長してきた木。

15年経って
ついにきなりの家の
建物の高さを
追い越しました。

みんなで決めたこの木には、
何だか自分も
すごく思い入れがあります。

そしてこの空に伸びゆく
カツラの木を眺めながら、

コーポラティブ方式と伝統工法、

カツラの木を植えて以来、
それぞれに経験を積む機会をいただき、

この二つの方法論によって
集落作りができないものかと、

それがたてものやとして
当面の私の夢であることを
改めて再確認しました。

私たちの仕事は、
あくまでも
ご縁のものではありますが、
いつしかそのご縁と
出会うことができるよう、
夢を表明して日々精進です。

2014年10月15日

雨の土掘り

カテゴリー: 今日のできごと

鎌倉浄明寺に邸にて。

今日の天気予報は
雨でしたっけ?

いずれにしても
冷たい雨の中、
今日から根伐り開始。

基礎を作るために、
土を掘る作業です。

ここは
埋蔵文化財包蔵地に該当するため、
鎌倉市文化財課の方立ち会いのもと、
穴を掘り始めました。

まあ大丈夫だろうと思いつつ、
瓦の破片など出てくると、
やはりドキッとします(笑)。

2014年10月12日

あたたかい石の壁

カテゴリー: 今日のできごと

鎌倉大町み邸にて。

日が暮れた頃、
現場に資材を届けに行くと、

タイル職人の小澤さんが
ちょうど帰ろうと
していたところでした。

こちらから
お願いするわけでもなく、

クルマから現場に
運び入れる作業を
手伝ってくれました。

実は昨日の夜も、
全く同じようなできごと。

台風対策で
現場の資材を移動するため、
夜9時頃に駆けつけたのですが、

小澤さんが
全て石を張り終えて
帰ろうとしていたところ。

とてもたいへんな
移動作業だったのですが、
最後までお手伝い
していただいたのでした。

今回の鉄平石張りは、
自然のかたちをしたものだけに、
職人のセンスと心が
思いきり反映されるわけですが、

やはりそんな小澤さんの
あたたかさが伝わる
壁になりました。

写真は、
仮設照明を撤去した後、
懐中電灯で照らして撮ったので、
洞窟の中のような感じですが、

来週には完成予定です。

2014年9月14日

いえづくりはまつりなのだ

カテゴリー: 今日のできごと

9月14日の日曜日、
いつものグランドではなく、

同志池山さんの
ヨイトマケに参加すべく、
伊勢へ。

ヨイトマケは、
石の上に建物を建てる際、
地面をつき固めて
その石を据える作業。

日本広しと言えど、
法律等々の関係で
なかなかこうした方法で
家を建てられなくなってしまったので、

たいへん貴重な機会と
なってしまいました。

確かに重労働。

一日中背筋運動を
しているようなもので、
しんどいです。

家一軒のために、
延べ何日も
この作業を続けなければ
いけません。

しかし実際にやってみて
思いましたが、

これは「まつり」ですね。

家を建てる前の
神聖、かつ、
歌を歌いながらの
血沸き肉躍る
楽しいまつり。

そんな作業を通じて、
この場にいる人たちの
心が通じ合っていくのも
まつりと同じです。

そこに男女の出会いが
あるのもイイ(笑)。

世の中、
とくに家づくりの世界は、
どんどんとつまらない方向へ
行こうとしていますが、

家づくりってのは、
本来こんなにしんどくて
こんなにおもろいんやで、
ということを伝えていくために、

鎌倉でもやりましょう、
みんなでヨイトマケ。

実際年明けに
計画中です。

2014年9月2日

労力がかかるからこそ

カテゴリー: 今日のできごと

今日は朝横浜の現場に
立ち寄った後、
昼前に静岡に到着。

大工の北山さんが手掛ける
江戸時代築の家の改修工事の
お手伝いに行ってきました。

今年の年明け、
私の現場で使う藁を
三人がかりで
遠いところまで運んでもらった
せめてものお礼として、
身体でお返ししました。

作業内容は、
膨大な労力のかかる
土塗りとヨイトマケ。

こうして
生身の人間の労力がかかる
仕事だからからこそ、

おカネを介在させずに
手間を貸し借りする仕組みが
成り立つのですが、

人のあたたかさに触れ、

たくさんの人と
お話しすることができ、

ちょっとした
小旅行ともなり、

おカネには代えがたい
楽しさがあります。

この時代を生きていくには、
どうしてもおカネは必要ですが、

しかしそんなに
おカネがなくとも
まあなんとかなる、

そんなふうになったら、
人はもっと楽しく
生きられるのではないかと、
改めて思った一日でした。

そしてこれらの楽しい仕事を
「伝統」という枠にはめてしまうのは、
ちょっともったいないような
気がしています。

2014年8月28日

みんなで作る小屋を試作

カテゴリー: 今日のできごと

昨日の「小さな無料図書館」に引き続き、
みんなで作ろうやー、
という企画の小屋(エネルギーカフェ)
の模型を所員が試作。

どうなることやら、
ということも含め、
もうワックワクです。

2014年8月27日

「小さな無料図書館」を作りました

カテゴリー: 今日のできごと

今日は、
TT鎌倉さん主催で、
「小さな無料図書館」を
自分たちの手で作ろう!
という催しの
お手伝いをさせていただきました。

「小さな無料図書館」とは、

ポストのように、
本の入った箱を
家の前に置き、

ご近所で気軽に
本の貸し借りが
できるようにするための
装置のようで、

これがご近所付き合いを深める
一つの道具となるようです。

その趣旨に賛同し、
現場で余った板の廃材と
大工の古口を引き連れて、
今日の会場、
鎌倉駅が目の前に見える
ソンベカフェへ。

廃材の状況を見て、
寸法を調整しながら、

まずは材料を
所定の寸法に切り、

それらを組立て、

防水紙を巻き、

屋根をかぶせて
本体が完成、

その後、
透明のPET樹脂を挟んだ
建具を取り付けて完成!

と、言葉で書くのは
簡単かもしれませんが、

13時に始まって
17時半に終わらせる予定のところ、
20時近くまでかかってしまいました。

しかし皆さん、
最後まで集中して
作業されていましたね。

おつかれさまでした!

なお材料は、
38㎜厚の香りのよいヒマラヤスギと
25㎜厚、および15㎜厚の
赤白の対比が美しいスギ、

本来ならば、
燃やされる運命にある木ですが、
こうして人の手で再生されて、

この子たちも
喜んでいると思います。

さらに小さくなって
そのうえで燃やされれば、
それはそれで本望です。

建築現場で出る
廃材の状況次第ですが、

「小さな無料図書館」に限らず、
またこうして何かを作る催しを
開くのもいいですね。

もちろんまたよろしければ、
「小さな無料図書館」作り、
やりましょう!

作業の様子。

途中から雨が降ってきたので、
テントを立てての作業。

お天気も作業効率に
影響しましたね。

おやつの時間は、
近所のケーキ屋で
お菓子を買ってきて
コーヒーをいただきました。

こうして身体を動かすと、
3時のおやつがいかに大切か、
身をもって分かると思います(笑)。

建具もついて、完成!

2014年8月22日

キシャベン

カテゴリー: 今日のできごと

海老名た邸にて。

二階の便所は、
通称キシャベン。

段差付きの
和式便器です。

最近圧倒的に
洋式便器、
しかも洗浄機能付きが
主流ですが、

こちらのほうが
力が入りやすいし、
掃除しやすいし、

ある意味で使いやすいのかも
しれません。

ところで最近思うのですが、
洋式便器に慣れた現代人は、
和式での仕方を忘れ、
いざという時
野○○できないんでしょうね。

もっとも
野○○しなければならないことは
めったにないでしょうが(笑)。

しかし
川を旅する者としては、
避けられぬ道なのです。

2014年8月21日

幸せの素

カテゴリー: 今日のできごと

仕事再開の日、

ヨメの誕生日および
ムスメの誕生日および
自分の父18周年を

葉山ピスカリアで
お祝いしました。

「おいしい」は
幸せの素の一つ。

毎年この時期、
このことを再認識します。