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2012年12月9日

身も心もあたたまる竹取物語でした

カテゴリー: 今日のできごと

12月に入って寒い日が続きますが、
今日はとりわけ寒い日。

なんでも近畿地方は、
初雪が降ったとか。

それほど寒かった
まもなく新月の今日、

きらくなたてものやは
大磯の某里山の一角で、
竹伐り隊を結成しました。

もちろん青空の下での
作業でしたが、

身体を動かしていると
寒さを忘れてしまうほど。

そしてお昼ごはんや
おやつの時間になると、

その寒さを思い出すのでした。

さて、今日の参加者は、

建主の‘み’さんご夫婦、

‘み’さんのお母さん、

‘み’さんの奥さんのお父さん、

最近ワークショップに
よく来てくださる‘う’さん、

町田か邸の建主さんたち
3名+子ども1名、

埼玉の遠方から
町田か邸の建主さんのご両親、

鎌倉か邸の親子、

午後から二宮し邸の建主さん、

そしてきらくなたてものやから3名、

合計15名+子ども2名と
賑やかに作業を進めました。

来てくださった方の
属性を見ていただくと
分かると思うのですが、

そのほとんどが建主さんOB、
または現在進行形の建主さん。

しかも偶然、
杏工匠が棟梁を担当する
建主さんばかりでした。

実は今回、
直前まであまり人数が
集まっていなかったのですが、
昨日にきて急増。

こうした場に来ていただく方は、
等しくありがたいと思うのですが、

いざという時の
建主さん同士のつながりは、
本当にありがたく思います。

そんな皆さんのおかげで、
今日は必要な本数の竹を伐り、

また必要な本数の割竹の
ちょうど半分を作ることができました。

参加された皆さん、
星空が見え始める頃まで
たいへんおつかれさまでした!

朝は、竹林で竹を伐り、
伐った竹を田んぼに下ろす作業。

カキシブ隊では
子どもたちが印象的ですが、

竹伐り隊で元気なのは、
おじいちゃん、おばあちゃんたち!

昨年もそうでしたが、

今年も年齢を感じさせないほど、
軽やかに里山の中を
動き回っていました。

お昼ごはんは、
建主さんお手製のおにぎりと豚汁と
おかずの数々。

美味さとあたたかさとありがたさが
五臓六腑に浸み渡ります。

二宮し邸の‘し’さん。
竹を割る姿は、職人そのもの。

毎回来てほしい…(笑)

暗闇に包まれた里山の中、
最後みんなで
星空を見上げました。

その美しさも相俟って、
みんなで上を向く
この幸せな空気感は、
きっと生涯忘れません。

2012年12月3日

砂上の楼閣

カテゴリー: 今日のできごと

昨日の朝、中央自動車道の笹子トンネルで、
たいへん痛ましい事故が起きてしまいました。

命を落とした方が、
9名もいらっしゃるとのこと、
心よりご冥福を
お祈り申し上げます。

私もここを通って
山梨に通い詰めていた時期が
あっただけに、

この事故は本当に心が痛みます。

事故の原因は、
天井支持部の老朽化とのことですので、

保守点検業務の改善が
望まれるところです。

とはいえ、です。

人間が作るものには
生きものと同じ、
永遠に命はありません。

しかもこうした土木の産物は、
地形が動けば壊れてしまうわけですから、

五十年百年の単位では
大丈夫かもしれなくても、

五百年千年の単位で見ると、
どうなるか分かりません。

昨年の三月のように、
「千年に一度」が、
明日起こるかもしれません。

たまに山の上で、
ここは大昔海の中だった、なんて
びっくりするような話を
聞くことがありますが、

それくらい地球は動く、
ってことです。

私たちはものを作る時、
できるだけ長い間、
生き続けてほしいと願いながら
手を動かすことが
多いと思うのですが、

しかし私たちの土台である
地球には逆らえません。

しかも、
幾ら保守点検に力を入れたとしても、
ものも「生きもの」ですから、
いつかは絶対に寿命を迎えます。

諸行無常。

私たち人間はここ数十年、
何かを作る時に、
そのことを意識してきたでしょうか。

住まいのほうは、
どうせ二十〜三十年で
ダメになってしまうから、
という心で、
作り続けてきたようですが、

それはさておき、
例えば道路、
例えばトンネル、
例えばダム、
例えば高層建築物、
例えば原子力発電所、

いくら丈夫に作っても、
永遠の命、

いつまでも絶対大丈夫、
ということはありえません。

そして巨大であればあるほど、
それらが寿命を迎えた時、
私たちに甚大な影響を及ぼします。

その後の廃棄物処理も、
想像するだけでたいへんそうだ。

悲しいかな、
私たちの暮らしは、
そのようなインフラに支えられて
栄えてきました。

そう考えると私たちは今、
堅牢に見えて脆い、
砂上の楼閣の上に
暮らしているということを
自覚する必要があるように
思います。

そう、昨日のニュースを聞きながら、
私の頭の中でつぶやいた言葉は、
「現代は、砂上の楼閣」。

そんな砂上の楼閣への依存から
少しでも脱却するために、

粘り強い、
地に足付いた暮らしの基礎を
改めて作り直していきたいですね。

2012年11月30日

木と光を魅せる改修

カテゴリー: 今日のできごと

伝統工法の仲間の職人たちと
先月から取り組んでいた

バリアフリー化を目的とした
集合住宅の改修がほぼ完了しました。

鉄骨造の集合住宅だろうと、
こうして「木を魅せる」ことによって、
見た目にあたたかみが増します。

今年の冬は寒そうですが、

また世間は何かと「戦闘」モードですが、

木で心をあたためて
ほしいですね!

ということで空間の様子を、
この場で紹介させていただきます。

奥行きがあり、
光の入りづらい廊下だったので、
建具や木格子の間から、
できるだけ光の射し込む廊下に改変。

内装に使う材も、
極力明るい色のものを
選びました。

新井さん作の建具。

軽やかに見えるように
上へ行くほど白太が増す木配りが
心憎いです。

また鏡板の板と板の間には、
一分ほど目透かしとなっています。

見た目のこともありますが、
これによって木の膨張、収縮により、
建具全体が極力変形しないためです。

ちょっとしたことに
思うかもしれませんが、
技術的には一手間かかる仕事です。

列柱が印象的な居間。

居間に面する硝子の建具を開くと、
廊下と居間と寝室が、
柱一本残して一体化します。

柱一本残る感じは、
「田」の字プランの
古い民家のようです。

安心して窓を開け、
また洗濯物が干せるよう、
格子で囲まれたウッドデッキ。

格子はヒノキで作りましたが、
建主さんの手で
柿渋コートを縫っています。

ウッドデッキ夜景。

作業最終日の今日、
建主さん親子と一緒に、
床に蜜蝋ワックスを塗りました。

大工も全面的にお手伝い。

また網戸納品のため
少し立ち寄った硝子屋も、
世間話かたがた、
養生貼りを手伝ってくれました。

仲間で仕事することの
楽しさとありがたさです。

2012年11月17日

第3回鎌倉エネルギーカフェ開催

カテゴリー: 今日のできごと

鎌倉は夕方、
激しい雨に見舞われましたが、

足元の悪い中、
ちょうど10名がカジュアートスペースに集って
第三回鎌倉エネルギーカフェを
開催しました。

「カフェ」ですから、
皆さんが用意した
目の前の飲み物やお茶菓子を
口にしながら、

10名なので
前回のようにグループ討論ではなく、
みんなで輪になって
私が用意した資料に沿って
話し合いました。

しかしその話の中身は、

色々な背景をお持ちの方が
参加されているからでしょうか、

エネルギーのことや
冬温かく暮らす術のことは
もちろんのこと、

建築の話、林業の話、
食の話、工芸の話、車の話などなど、
話はあちこちへと
飛躍しまして、

それが実に楽しい!

あっという間の
3時間でした。

エネルギーは
生活に不可欠な一要素ですが、

全てはつながっている、
ということですね。

そして今回も、
日本の伝統的な生活文化の中に
たくさんヒントがある、
という方向性だったように
思います。

また技術的な話として、
参加者の方から
サラダオイルストーブの
提案がありました。

仕組みがシンプルだし、
デザインも、
シンプルなランプのようでいい!

ということで、
一度みんなで作ってみようか、
という話になりました。

こうして手を動かし
ものづくりを通じて、
世界を変えていく企画を集めて
実践してきたいと思います。

そういえば、
次回エネルギーカフェの前に
身体をあたためてくれる
タンポポコーヒー作りの
ワークショップをやろう!
なんて話も上がりました。

そんな感じで、
ますます楽しくなりそうな
鎌倉エネルギーカフェです。

次回は来年1月26日。
テーマは「地域単位でエネルギーを起こす①」です。
スペシャルゲストをお迎えする予定!ですので、
次回もたくさんの方々のお越しを
お待ちしております。

2012年11月8日

みんなキラキラ

カテゴリー: 今日のできごと

地元の中学生男子4人が
職場体験学習のため、
うちに来ました。

最初は現場に連れて
竹小舞をかいてもらおうかと思いましたが、

時間の都合などで
4人で力を合わせて
軸組模型を作ってもらうことに。

所員の銭田の手ほどきのもと、
一心不乱に軸組模型を作る、
4人の中学生の子どもたち。

様子を見に来た学校の先生も
驚くほどの集中力で
作業に没頭していました。

予定の3時を
少し回ってしまいましたが、

軸組模型制作は
何とか立体が見えるまで
たどり着きました。

このあとみんな
キラキラした笑顔で記念撮影!

今回は印象的な子が
一人いました。

その子は不登校気味(?)なのか、
朝、先生に連れられて、
後から遅れて来ました。

繊細で引っ込み思案の子らしく、
最初は玄関先で今にもこの場を去りたい、
という感じで立ちすくんでいたのですが、

木組みが見える家の中や
模型を作る様子を見て、
目が変わる、
まさにその瞬間を見ました。

ものづくりが
好きな子のようです。

それからというもの、
みんなと楽しそうに手を動かし、

最後の記念撮影では、
実に屈託のない笑顔!

朝玄関先での
不安そうな顔を見ていただけに、
本当にうれしかったです。

こうして学校の中だけではなく、
社会の色々なことを体験して、
自分の輝ける場所、好きな場所が
見つかるといいですね。

私のほうも彼の笑顔を見て、
とても元気になりました。

そう、子どもたちとの交流は、
子どもたちだけではなく、
私たちも得るものが大きいです。

2012年11月7日

今年秋のたからものが届いた

カテゴリー: 今日のできごと

10月下旬に、
左官職人の湯田さんと
地元の中学校に行って
泥団子を作ること
毎年の恒例行事に
なっています。

そして毎回、
参加した子どもたち数十名から、
感想のお手紙をいただくのですが、

これは何度いただいても、
たいへんうれしい
大切なタカラモノです。

子どもたちとのこうした交流は、
地域ぐるみで子どもを見守り、
育てていくための
プログラムなのですが、

実は大人のために
あるのだと思うほどです。

ありがとう!

2012年10月30日

手間の交換

カテゴリー: 今日のできごと

今日は所員総出で、
木の家ネット仲間の
北山さんが手掛けている
伊豆の現場へ、
竹小舞かきのお手伝いに
行きました。

その代わり、
今度うちで行う
竹小舞のワークショップに
来てもらうことになっています。

いわば手間の
交換になるわけですが、
お互いの勉強と応援と
刺激にもなるので、
たまにはいいですね。

それにしても、
北さんと小山さんとの仕事も、
楽しいなー!

2012年10月24日

石巻の地で、思いがかたちに

カテゴリー: 今日のできごと

いつもの大工仲間が
石巻北上町に集まり、
板倉造りの建物、
WeAreOneハウスの子ども棟が
無事上棟しました。

語り尽くせぬほどの
詳しい経緯の説明は、
別の場をご覧いただければと思いますが、

東日本大震災直後、
北上ふるさとプロジェクト代表の
杉原敬(通称:マイケル)を中心に、

木組みの仮設住宅を構想し、
何とかそれを実現しようという思いから
辿り着いた上棟だけに、
たいへん感慨深いものがあります。

また普段は
神奈川や埼玉で活動する
仲間の大工たちが
この日のために
快く駆けつけてくれたおかげです。

本当に最高の仲間たちです。

木で包まれた空間と
この仲間たちで、
少しでもこの地に
元気を届けられればと思います。

私は今日、
一緒に汗を流した大工衆七人と
美しい北上川の夕暮れの風景から
離れなければなりませんでしたが、

鎌倉は鎌倉で明日以降
楽しいできごとが待っています。

上棟の充実感を、
鎌倉で拡散するとします。

なお、フェイスブックをご覧になれる方は、
このページで建物づくりの様子を
ぜひご覧ください。

2012年10月23日

建築お知らせ看板転用看板

カテゴリー: 今日のできごと

自宅兼事務所前の、
建築お知らせ看板転用看板。

先ほど仲間の水道屋の森田さんが
ひょっこりやってきて、

彼のお兄さんにあたる
「てつろう」さんのライブのポスターを
貼らせていただきました。

11/9(金)夜は、
ぜひ湘南台文化センターへ!

もちろん私も行きます。

ついでに手広周辺で
イベント等を告知したい方、

効果のほどは分かりませんが、
このようにご利用ください。

ただし時期や内容等で
条件がありますので、
予めご容赦ください。