棚と障子
古民家を改修する場合、
もちろん最初に図面を描きますが、
現場が進み、
下地の状態が露わになると、
思いがけないできごとに
出くわしたり、
下地が思いのほか、
美しかったり、
図面通りには、
いかないことがままあり、
そのたびに現場に足を運んで、
大工をはじめとする職人たちと相談、
仕上げに至るまでの物語が、
とても楽しい仕事です。
古民家の多い鎌倉に
住んでてよかった(笑)
南側の大きな開口部に仕込んだ
両側に引き込まれる障子の納まりも、
物語のある空間の一つ。
当初引き込まれた障子の脇に、
棚などない計画でしたが、
構造上の理由、
また下地の状況を踏まえて、
そこに棚を作ることにしました。
そしてその棚は、
障子の割付と合わせて
棚板を割り付け、
整った表情作りを
試みています。