再開
吉祥寺の古い家を
直す仕事が再開しました。
フタを開けてみると
何ヵ所かシロアリさんに
たくさん食べられており、
もう取り壊そうか
という話までしてたのですが
熟考の結果、
残して直すことに。
2ヵ月半ぶりの
現場再開となりました。
納まり上根本解決は
難しいのですが、
きっとたくさんの
思い出が詰まった場所、
少しでも
生き長らえることが
できるよう、
しっかり手を
入れていきたいと思います。
約7年前作った
広尾のメガネ屋さん
「オクメル」が、
入居しているビルの
建て替えに伴って
一時閉店。
まだ移転先は
決まっていませんが、
当時取り付けたものを
極力再利用するために、
ていねいに
取り外すことに。
朝打ち合わせに
行きましたが、
この7年間の思い出話に
話が咲きました。
メガネ屋さんは
お客さんが比較的長い時間
お店に滞在する場所ですが、
多くの方々が
心地よい場所と
感じてくれたようで
ありがたいかぎりです。
次の場所も楽しみです。
平塚は邸にて。
改修のため
天井を剥ぐと、
小屋裏に沢山のものが
置かれていることが発覚。
建主さんも
知らなかったということは
数十年間もの間
ここに眠っていたということ。
当時の調理器具だったり、
あるいはその時行った
改修工事の残材だったり、
下に降ろして並べてみて
懐かしさとともに
話が盛り上がりました。
その中には
使えそうな古建具があり、
さっそく急きょ
どこかで使おうという
話になって採寸。
改修工事は
この偶然性が
とても楽しいです。
それにしても
さりげなく芸が細かい。
現代と
デザインに対する
気合いが違います。
平塚は邸にて。
この家の基礎は、
よくあるように
コンクリートの表面に
モルタルで薄塗りを
かけていたのですが、
シロアリさんに
だいぶ食べられたあたりを
ぱりぱりと剥がしてみると、
蟻道が縦横無尽に
走っていました。
経年劣化でモルタルの薄塗りが
コンクリートと剥離して、
地面からその隙間を縫って
木組みまであがっていたようです。
光も風も人の目も
避けられるので、
シロアリさんにとっては
かっこうの道に
なってしまったようです。
うーんなるほど。
こうなるには
必ず理由がある。
この前も書いたけど
本当にシロアリさんには
勉強させられます。