えぐられた天板
鎌倉よ邸にて。
部屋の間仕切りの位置に
4つの家具が並べられ、
そのうえに天板を載せて、
間仕切りの骨格ができました。
天板には
細長くえぐった
食い込みがありますが、
それがどうなるかは、
またの機会に紹介したいと思います。
神田え邸にて。
今日から土間の工事が
始まりました。
入口の土間が始まるということは、
いよいよ終わりが
見えてきたということです。
しかしここに来て、
ビックリするような
新たな発見がありました。
土間を施工する
タイル屋の小澤さんと
現場で打ち合わせしたあと、
私は神田の別の目的地で
用事を済ませたのですが、
その直後に小澤さんから電話があり、
なんか緊急事態のような雰囲気だったので、
現場に戻りました。
すると土間の真ん中に
ぽっかりと深く穿たれた穴が
開いていました。
それは小澤さんが
掘ったものではなく、
大きな石のようなものをどけたら
出てきたとのこと。
たぶん井戸です。
慌てて近所で仕事している
建主さんを呼び出し、
見てもらって
これをどうするか、
打ち合わせしました。
しかし古民家改修現場にて、
建物の外に井戸があったことは
多々ありましたが、
建物の内部から突然現れたことは
初めてです。
せっかくなので使い途を考えよう、
という話になりましたが、
改修の仕事は、
突然意表を突いた
できごとが飛び出るから
面白いなあ。
こうやって小澤さんが
土間の土をすき取っている間に
井戸が出現しました。
神田え邸にて。
今日は建具工事。
ここはとくに
防犯性を兼ね備えた
横繁格子付の網戸、
いわゆる「きらくな網戸」が
大小様々
入る予定です。
大都会東京ですからね。
防犯性も大事です。
神田え邸にて。
改修工事に伴い、
この家の中に
‘トマソン’が出現しました。
鎌倉の人気ミュージシャンの一人が
現れた、というわけではありませんよ(笑)。
(とはいえ今度二人には
土間でライブしてもらいたいですが)
「トマソン」とは、
例えば途中で止まっている階段とか、
2階のバルコニーとかないところにある
外壁面のドアとか、
まちなかにある
これ何の役に立つの?
という「超芸術作品」のことで、
赤瀬川原平さんらによる
東京の路上観察活動により、
脚光を浴びることとなりました。
改修前、
ここにはロフト、よりも巨大な
3階ともいっていいようなところがあったのですが、
耐震上や、
雨仕舞に不安のある納まりだったことや、
もはや使わないだろうということ、
さらにその部分を撤去することにより、
吹抜から風が抜け、
燦々と光が入るようにすることができたので、
そうすることにしました。
すると、
ロフトまで昇るための階段が
途中で途切れ、
かといって使い勝手上、
その階段までも撤去する必要はなかったので、
人の背丈まで昇って
踊り場で行き止まる
ナゾの空間が出現しました。
敢えて申せば、
越屋根の点検に役立つかもしれないし、
もしかしたら
ここで創作活動したら
頭が冴えるかもしれないし、
あるいは
吹抜の下の土間で何しているかを見張る
諜報活動ができるかもしれないし、
(子どもがこういうの好きですよね)
何かの役に立つかもしれませんが、
れっきとした
クスリと笑える
‘トマソン’です。
こういう場所、
好きだなあ。
鎌倉よ邸にて。
私たちが入る前から
そこにおられたモミジを優先して
屋根のかたちを作ったのですが、
下から見上げると、
モミジと屋根の輪郭で
空を切り取ったようにも見えます。
こういう空の見え方も
いいなあ。