すっかり乾いて
鎌倉台て邸にて。
ゴールデンウイーク前に
建主さんが塗った土壁が
すっかり乾きました。
実はこの土の表情も
好きなのですが、
もうじきもう一層、
この上に土を塗ります。
現場も大詰め。
鎌倉大町み邸にて。
鎌倉界隈には、
古いものを好む気質があるのか、
いくつか古道具屋さんがあります。
私もそういったものが
大好きな一人でして、
最近はあまり行けてませんが、
たっぷり時間をかけて行きたい
場所の一つです。
古いものは、
そこから醸し出す
落ち着いた雰囲気もさることながら、
職人の技と心意気を感じるものが多く、
見るだけでも
目の肥やしになります。
私がそんなだからか、
これまでご縁のあった建主さんも
そういったものが大好きな方が多く、
とくにここ最近、
「葉山の桜花園で
こんな建具を買ってきたので、
取り付けてください」という要望を
立て続けにいただいております。
皆さん、私の代わりに
夢を叶えてくださって、
ああうれしい(笑)。
ということで今日も、
鎌倉大町み邸で
たくさんの古建具を
立て込みました。
とくに圧巻は、
縦長の変形木瓜窓が
腰に並んだ
四枚建ての夏障子。
夏障子自体、
私はとても好きなのですが、
この建具は、
自分も衝動買いしそうです。
戸塚の古民家改修現場にて。
いよいよ工事も最終段階。
今日は建物西面の開口部に
建具が入りました。
四枚建ての硝子戸に二本の網戸、
そして一筋の敷居に並び、
戸袋に仕舞う四本の雨戸と、
昔ながらの建具の構成です。
これまで雨戸は、
楽に引き出せるように
それぞれの雨戸が
レールに乗って出てくるように
納める場合が大半でしたが、
今回は一筋の敷居。
それはそれで、
建具の様々な仕掛けが見れて
おもしろいです。
その一つは
雨戸の鍵となる「上げ猿」。
これをなぜ「猿」と
呼ぶのでしょうね。
もう一つ、
建築には「猿」が登場しますが、
それは面の種類の一つで
猿頬面(えてぼうめん)。
これは猿の頬の形に
似ているからなのですが、
この錠の仕組みが
なぜ「猿」を連想させるのか
少し空想を張り巡らせようと思います。
ところで猿錠が付いている
中桟をよく見てみると、
上に溝が掘られていました。
建具屋さんによると、
戸袋から引き出す時に
この溝が手掛けになって
出しやすいように、とのこと。
さすが、の細工です。
神田え邸にて。
昨日の夕方、
基礎屋さんから
少し慌てた様子で
電話が入りました。
補強の基礎を作るために
土間を掘っていたら、
ガスの匂いがするとのこと。
地面に耳を当ててみると
かすかにシューっと
ガスが漏れる音がするというのです。
すぐにガス会社の
緊急ダイヤルを検索して電話、
サイレンを鳴らして
現場に駆けつけてもらい、
応急処置を施していただきました。
その翌日の今日、
現場に行く用事があったので、
「事件」があったあたりを確認すると、
腐食して場所によっては
倍近くも膨れ上がった
鉄管が転がっていました。
これが昨日まで
地面に埋もれていたガス管とのこと。
うへー。
これは漏れても仕方ない。
このまま気づかずにいたら
大惨事になっていたかもしれず、
ガス管が埋もれていた場所で
基礎を作ることになったことにより、
この時点でこの状況に
気がつくことができて
本当によかったです。
現在使われている配管は、
腐食しづらいものが使われてはいますが、
長い長い目で見たときに
設備配管は遠い将来こうなると
思っていたほうがよさそうですね。
それと本来帰るべき時間のところ、
急きょ自分ごとのように
対応してくださった基礎屋さん、
どうもありがとうございました。
たいへんな目をさせてしまいましたが、
現場のチームワークを
再確認することができました。
コメント