二宮 し邸

きらくなたてものやの最シンプルプラン

家族4人で暮らす「最シンプルプラン」です。4間×4間×2層、28坪の小さな家ながらも、手刻み木組みの構造に土壁をつけています。本物の木と土の家は、子どもの感覚を健やかに育みます。だからこそ、30代の子育て世代に伝統構法の家に住んでもらいたい。そんな思いで「手の届く」家となるよう、省けるところはなるべくシンプルに、工夫をこらしました。

工事内容:新築
用途:住居
竣工:2012.8
場所:二宮町
延床面積:92.54㎡(28坪)
竣工時の家族構成:夫婦二人 子一人

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ベランダも玄関もない、シンプルな2階建ての家です。それでも、軒だけは深く出しています。

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玄関はなくて、外から入るとそのまま八畳のコンクリート土間の台所になっています。居間との段差に腰掛けたり、段差の下に靴をしまったり。何もないことで、かえっていろいろに使えるのです。「domother」という屋号のもとに、お母さんたちの集まりがしょっちゅう開かれ、人がよく寄る家です。

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土間からあがった居間は吹き抜けになっています。土間と居間との境のど真ん中にある自然木は、子ども達の格好の木登り遊びの場です。

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居間の奥には六畳の寝室。二階には、L字状に二部屋。障子ごしに一階と二階との間の気配が常に分かります。

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居間の角から吹き抜けを見上げたところ。一間置きに柱を配置して梁組をシンプルにすることで、材も細めに、大工手間も無理のないようおさめることができました。

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二階から居間と土間を見下ろしたところ。

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通り面からの夜景。窓の配置はかわいらしくしました。高い窓は、夏の熱気を逃がすのにも役立っています。

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夜はこのように横にスリットの入った「きらくな網戸」を施錠して戸締まりします。内側のガラス戸をあけておけば、防犯しながら、夜間通風をとることができます。コストを抑えても、ここは木製建具にこだわりました。

写真:畑 拓

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